物事に取り組む時の順番を決める力、手順を考える力を意識的に鍛えてあげる

もう一つ、この時期に意識的に鍛えておきたいのが、物事に取り組む時の順番を決める力。物事の推移を考える際には、思考的空間認知能がかかわっています。子どもはどうしても目の前にある自分がやりたいことから手をつけてしまいがちですから、やはり親が上手に「手順を考える力」がつくようにサポートしてあげたいところです。
『子どもの才能は3歳、7歳、10歳で決まる!―脳を鍛える10の方法 』 P.148

大人の目にわがままと映る子どもの行動は心と本能の間のギャップをうまくさばけていないことの現れ

大人の目には「嫌なことが我慢できない」「わがまま」などと映る子どもの行動の多くは、実は心と脳の本能の間にギャップが生じ、それにうまく対応できていないために起こしてしまうもの。<中略>・・・
脳が発達の途上にある子どもには、このようなギャップをうまく処理することができません。ましてや、自分がどうして泣きたい気持なのか、口で説明することなどできるはずがありません。<中略>・・・
このような次期を「反抗期だから」といって"わかった気"になる人は少なくありません。しかし、子どもは反抗しているわけではなく、本能と心のギャップをさばけないだけなのです。
大人はそのことをよく理解し、子どもが取る行動の原因を正しく判断しなくてはなりません。
『子どもの才能は3歳、7歳、10歳で決まる!―脳を鍛える10の方法 』 P.119、120

子どもが親の言うことを聞かないのは「自分でやりたい」という気持が芽生えている証拠

子どもが親の言うことを聞かなくなるのは、少しずつ脳が発育し、「自分でやりたい」という気持が芽生えている証拠。言うことを全部聞かせよう等と考えず、広い心を持って「成長してきているんだな、今は親の言うことを聞きたくないんだな」と受け止めることも大切です。
『子どもの才能は3歳、7歳、10歳で決まる!―脳を鍛える10の方法 』 P.92

子どもが難しいことに取り組む時は、できていることとできていないことを整理して、乗り越えるべきことに集中させてあげることが大事

子どもが難しいことに取り組む際は、ただ「無理そう、大変そう」と考えるのではなく、できていることとできていないことをきちんと整理するのがポイント。脳は、何を頑張ればよいかはっきりしていない状態で「頑張ろう」と言われても、どうしてよいかわからないからです。課題や目標を明確にし、それをどう乗り越えて達成するかに集中することが、脳の力を引き出す秘訣なのです。
『子どもの才能は3歳、7歳、10歳で決まる!―脳を鍛える10の方法 』 P.58

脳神経細胞は、「生きたい」「知りたい」「仲間になりたい」という3つの本能を持つ

脳を構成する脳神経細胞は、生まれながらにして、その一つひとつが本能を持っています。神経細胞が持つ本能とは、「生きたい」「知りたい」「仲間になりたい」の3つ。これは脳神経細胞が周囲の細胞同士でつながり合い、情報を処理することの存在意義として脳を成り立たせていることを考えると、よく理解できるでしょう。
『子どもの才能は3歳、7歳、10歳で決まる!―脳を鍛える10の方法 』 P.23