国家の命運を握るリーダーは舵取りを委ねるべき真の公人の名に値するものを見分ける眼力が必要

アメリカのホワイトハウスは、世界に並ぶものなき権力の館である。志高き者も、野望を滾らせた者も、無私の者も、利益をむさぼろうとする者も、すべてを飲み込む巨大の器なのだ。それゆえアメリカ大統領に求められる資質は、単なる行政手腕などではない。自らの政権で誰に舵取りを委ねるべきか、誰を権力に近づけてはならないか、誤り亡き判断を下さなければならない。国家の命運を握るリーダーは、真に公人の名に値する者を見分ける眼力を備えているべきなのだ。
ブラック・スワン降臨』 〜第3章 P.80〜