2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧

攻略地点の決定、侵攻部隊の集結、競争における自社のポジショニング、販売チャネルの選定

基本戦略は、Dデー作戦に倣ってメインストリーム市場のなかのターゲット・セグメントをひとつ選定し、そこを攻略することである。そして、この攻略を成功させる為に四つの戦術を採用することにした。 最初の戦術は攻略地点の決定である。これは、ターゲット…

マーケットの大きさは、価値命題の大きさとホールプロダクトがそれにどこまで応えられるかで決まる

たとえば、「この市場の大きさは?」という質問だ。ふたたび、この質問に対する率直な答えはーマーケットの大きさは、価値命題(すなわち「購入の必然性」)の重要性と、ホールプロダクトがその価値命題にどこまで応えられるかによって決まるーということに…

OEMは協力な営業力を保有しているため非常に有効な販売チャネル

無名のベンダーが慎重な実利主義者に製品を売り込むときには、相手先のベンダーの営業力を利用できるという点で、OEMはきわめて有効な販売チャネルに見える。しかし、まだ世間でよく知られていない製品をOEMで組み込むような相手先を見つけられるかと言う問…

システムインテグレータは販売チャネルではなく、顧客の代理人とみるべき

システムインテグレータは本来的に販売チャネルではないし、彼らがまったく同じシステムを二度開発することはない。システムインテグレータは、販売チャネルというよりもむしろ顧客の代理人とみるべきであり、ベンダーの経営陣がトップ営業を推進すべき相手…

小売業者もっとも得意とするのは顧客の需要を満たすことであって、決して需要を創出することではない

小売業者もっとも得意とするのは顧客の需要を満たすことであって、決して需要を創出することではないという点を強調しておきたい。直販と違って、小売業者が商品を販売するとき、顧客にコンサルテーションを行うことはない。 『キャズム』 〜第7章 作戦の実行…

キャズムを越えるときは自らの運命を切り開くために直販が一番最適な販売チャネル

キャズムを越えるときの最適の販売チャネルは直販であることに変わりはない。そして何よりも、直販こそが、ベンダーの運命を自ら切り開いていける手段なのだ。 『キャズム』 〜第7章 作戦の実行 P.276〜

実利主義者はベンダーがマーケットリーダーであるかを見て、次にパートナー企業の数と質を見る

ひとことで言えば、ベンダーがマーケット・リーダーであるかどうかについて実利主義者がもっとも信頼する裏付けはマーケットシェアである。しかし、そのような客観的なデータが存在しない場合に実利主義者が次に見るのは、ベンダーのパートナーや提携企業の…

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ホールプロダクトとして何を顧客に提供するかをまず決定し、そのホールプロダクトを短期間で作り上げるために戦術的提携関係を構築するというのが、キャズムを越えるときの「部隊の集結」の本質である。そして、このホールプロダクトが顧客の「購入の必然性…

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ホールプロダクトの考え方は明快である。それはーベンダーが顧客に説明する製品の機能、つまり価値命題と、製品が実際に発揮する機能とのあいだには差があるーというものだ。その差を埋めるために、本来の製品に各種のサービスや補助的な製品を付け加えて、…

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目的に沿ったデータを自分で集めて判断の一助とすることはできるが、ローデータの状況を一夜にしてハイデータに変えることはできない。しかし、キャズムを越えるうえでもはや一刻の猶予もないため、予測値とはまったく別の観点で判断材料を探すことが必要と…

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実利主義者は、マーケット・リーダーから製品を買おうとする。理由は簡単で、ホールプロダクトというのは、マーケット・リーダーの製品を中心に形成され、それ以外はあり得ないからだ。 『キャズム』 〜第3章 Dデー 悟り P.108〜

ビジョナリーというのは、新たなテクノロジーの可能性を、同業他社のなかで真っ先に見出そうとする人たち

ビジョナリーは、類いまれな資質をもった顧客グループである。つまり、まったく新たなテクノロジーが自社の企業戦略に合うものかどうかを洞察する能力を有し、その洞察を自らリスクを背負って現実のプロジェクトへと移し、さらに、会社全体がそのプロジェク…

「先行事例と手厚いサポートを必要とする顧客を、有効な先行事例と協力なサポートなしで攻略しようとしている」からキャズムを越えることができない

要するに、ハイテク製品がアーリー・アダプターからアーリー・マジョリティーへ市場を拡大しようとするときには、「先行事例と手厚いサポートを必要とする顧客を、有効な先行事例と協力なサポートなしで攻略しようとしている」という事実を肝に銘じなければ…

古いやり方と新しいやり方の間の不連続を受け入れるか、受け入れないか

アーリー・アダプターが購入しようとするのは、変革のための手段である。アーリー・アダプターは、同業他社に先んじて自社に変革をもたらし、ライバルに大きく水をあけることを狙っている。変革の対象は、製造コスト、市場に製品を出すまでの期間、カスタマ…

キャズム