2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧
親がしなければならないことは、常に子どもの課題を取り上げずに、子どもの課題として本人にまかせておくことです。 自分にまかされている限り、子どもは自分で考えます。こんなことの繰り返しの中で、もっと大きな問題に向かうことができるようになるのです…
コップに注いだミルクを、こぼさずに食卓まで運ぶやり方も同じです。子どもはこぼすことを繰り返し、やり方を変えて、いずれ正しいやり方を学びます。 このとき子どもは、こぼすことを失敗とは思っていません。ただ、「こぼした」と思うだけです。「こぼれた…
目の前に起こっている状況に対して反応して行動を起こす、これが責任の基本です。 これは、人間の持つ生活力そのものです。大人も子どもも、行動を変えて、あるいあ起こして、欲しい結果をえようとしないと、自分の欲しいものを手にいれることはできません。…
子どもに慕われるのはそれほどむずかしいことではありません。子どもを愛することです。関心を持って見守ればいいのです。そのとき、子どもは愛されていることを知り、愛してくれる父を慕います。 『お父さんのための子どもの心のコーチング』 〜第2章 P.69〜
自律とは、自分を律すること。物事の善悪を判断して、自分の中に起こる様々な情動をコントロールし、最終的に自分を幸せに導くような、振る舞いやあり方を学ばせます。 自立とは文字通り、自分の力で生きていけるようになることです。職業につき、誰かに依存…
子育ては、人類が取り組む仕事の中でも、もっとも重要な仕事のひとつです。幸せな子どもを育てることで、親は自分がこの世からいなくなったずっとあとも、この世の中に幸せを残すことができるのです。 そんな大事業にかかわりながら、私たちは子どもの育て方…
人はいつも自分の気持ちにきづいているわけではありません。私たち大人でも、無意識のうちに、なんだかもやもやする、心がザラザラするというようなことを感じることがあります。わけのわからない状態に陥ることがあります。そんなとき、それを感じ取ってた…
親は子どもがどうしてそういうことを言いだしたか、本当のことを知りたいのです。ところが、きき耳に反応して「なぜ?どうして?」「どうしたの?何かあったの?」と質問すると、子どもは自動的に親を納得させやすい理由(言い訳)を始めます。これは子ども…
まず自動的な習慣で子どもが話すべきときをさえぎって自分を話していることに気づきましょう。そして、その習慣をリセットします。意識して自動スイッチをオフにします。 具体的には次の点に注意してみてください。 ①子どもに対する指示・命令・小言をやめる…
このように、新たに採用したい枠組みに関して、一つ一つそのつど話していくことが大切です。そして、枠組みを機能させるために、何をルールにするかも子どもが納得するよう話し合ってください。親はルールの番人になるのではなく、子どもと同じくルールにし…
「しつけ」とは、親の言うことを聞かせることでも、親の思う「いい子」にすることでもありません。人と一緒に幸せに生きていくためのあり方を教えることです。 『子どもの心のコーチング』 〜第3章 子どもを幸せにするしつけ P.111〜
子どもが手伝ってくれたら、子どもをほめないことが大切です。「いい子ね」「えらいぞ」というほめ言葉ではなく、子どもが手伝ってくれたことに感謝し、喜んでください。子どもが親のために働いたときに、親がどう感じたか、気持ちを教えてあげてほしいので…
ほめる子育てに頼っていると、子どもの中に本来の自己肯定感を育てることはできません。本来の「自分はこれだ」「この自分が好き」という無条件の存在肯定ではなく、他の人がどう思うかによって自分の価値観を決める、自身のない人間に育ってしまいます。ほ…
実は、親は叱っているのではなく、怒っているのです。それは怒っている親の都合によるもので、子どものためではありません。子どもが親の思いどおりにふるまわないので、腹を立てて怒るのです。思いどおりにならないので、感情的になってその怒りをぶつけて…
子どもが大きくなればなるほど、親は子どもの甘えを受け入れません。でも、子どもが精神的に自立をして、自分で安心感をつくりだしたり、自分で自分を癒したりできるようになるまでは、親の力が必要なのです。 『子どもの心のコーチング』 〜第2章 子どもに…
自己肯定感を生み出すのは「愛」、そして傲慢さを生み出すのは「怖れ」です。自分は愛されていないかもしれないという怖れが、人を優秀であることの証明に走らせるのです。ここに自己肯定感と傲慢さの違いがあります。 『子どもの心のコーチング』 〜第2章 P…
次の三つの条件を満たしたとき、親は子どものコーチになれます。 ①子どもはできることを知っている。 ②子ども自身がもっとよくなりたいと思っていることを知っている。 ③子どもが望んでいることが起きるまで待ち、必要なサポートは何でもしようとする柔軟性…
ここで、「自立」の意味をはっきりさせておきましょう。自立とは、人をあてにしなくても自分の力で生きられることと、自分ではできないときに素直に人に援助を求める能力を意味します。 実は、何も知らないと思える生まれたての子どもの中に、すでに自立して…
バスに親子連れが乗ってきました。子どもが友達を見つけ、あっちへ行ったりこっちへ着たりと落ち着きません。腹を立てた母親が言いました。 「じっと座ってなさい。運転手さんが怒るでしょ」 それを聞いた運転手さんが社内放送で言ったそうです。 「私はおこ…
私たち親は、とかく「今」に焦点をあてがちです。今、子どもは安全か。今、子どもは親の思うとおりにふるまっているか。今、子どものまわりで親の望むとおりのことが起きているか。今、親の望む子でいるかー。 「今」に焦点をあて、そのとおりになっていない…
この二つのケースとも、その行為は社会が押しつけたものではなく、自尊心のしからしめる所だった。二人にとっては自分に対する誇りの問題だった。最も純粋な形の個人主義の表現である。 日本にもこの意味の個人主義者はたくさんいる。彼らは他の人たちと何ら…
日本では、一つの教義を絶対的真理として信じるように強制されることはなかったから、違った信仰を持つことは命に関わる危険なことではなかった。日本には反駁の精神を煽りたてたり、燃え上がらせたりする一神教は存在しなかった。また世俗の世界でも、古い…
商人たちは最も大切な資金と顧客を宝物のように扱った。顧客の信用こそが第一だった。狭い閉鎖された社会では悪い評判がたつような不誠実な行いをすることはできなかった。たとえそれで大金を一度は設けることができても、評判がくずれるということは、人生…
日本には革命がなかった。なぜか、という問いにはたくさんの答えが可能であるが、結局日本ほど、貧富の差、上層と階層の差が極端でない国は、世界のどこの国、どこの民族にもないということである。 『驕れる白人と闘うための日本近代史』 〜第二章 劣等民族…
第一点 鎖国時代に作り上げられた日本社会の仕組みをよく知っていれば、日本が開国後、迅速かつ徹底的に近代化を実現できたことは全く驚くに足りないことだ。 第二点 鎖国時代の日本社会を正確に考察すれば、今日の日本を理解することができること。というの…
規制や組織的な監視の階層を追加して、リスクをコントロールしようとしても、われわれの制度設計が生み出した市場の複雑性や密結合がもたらす問題を解決できるとはかぎらない。問題を解決するどころか、逆に悪化させるおそれさえある。だからといって、規制…
機能不全が起こるのには原因があり、事後的にならいくらでも説明がつくものだ。問題は複雑性そのものにある。あらゆる相互作用がもたらすあらゆる大事故の危険性に備えることなどできない。事態は一気に進展していくため、調整をほどこす時間はない。 『市場…