2007-01-01から1年間の記事一覧

仕事のためにいつのまにか線を越えていた

「あなたはやりすぎたんだ。仕事のためにいつのまにか線を越えていた。仕事は与えられた条件の範囲でやればいいんだよ。成果が出なくても。自分や家族の生活をたいせつにすればいいんだよ。それが官僚なんだ。僕もあなたを反面教師としてやりすぎないように…

ワイドショーと週刊誌の論調で事件を作る

「一般国民の目線で判断するならば、それは結局、ワイドショーと週刊誌の論調で事件ができていくことになるよ」 「そういうことなのだと思う。それが日本の現実なんだよ」 「それじゃ外交はできない。ましてや日本のために特殊情報を活用することなどできや…

検察は世論の目線で動く

検察は基本的に世論の目線で動く。小泉政権誕生後の世論はワイドショーと週刊誌で動くので、このレベルの「正義」を実現することが検察にとっては死活的に重要になる。鈴木氏と外務省の間に何かとてつもない巨悪が存在し、そのつなぎ役になっているのがラス…

自分が心底納得し、自分なりの全体像を掴まないとリスクを引き受けない

国際情報屋には、猟犬型と野良猫型がいる。猟犬型の情報屋は、ヒエラルキーの中で与えられた場所を良く守り、上司の命令を忠実に遂行する。全体像がわからなくても危険な仕事に邁進する。野良猫型は、たとえ与えられた命令でも、自分が心底納得し、自分なり…

「能力があってやる気がある」が最も害がある

父は僕に、『外交官には、能力があってやる気がある、能力がなくてやる気がある、能力はあるがやる気がない、能力もなくやる気もないの四カテゴリーがあるが、そのうちどのカテゴリーが国益にいちばん害を与えるかを理解しておかなくてはならない。お前はど…

人間を見る眼がついてくると怒鳴らなくなる

天狗は世のため人のためによかれと思って事を進め、それは確かに成果をあげるのだが、当時のエリート官僚に認められなかった。・・・ 困難な外交交渉を遂行するために、日本国家が天狗の力を必要とする状況は今後も生じるであろう。そして、天狗の善意が再び…

墓までもっていってもらわないとならないことを知りすぎている

鈴木さんは深く傷ついています。鈴木さんだって人間です。深く傷つくと何をするかわからない。鈴木さんは知りすぎている。墓までもっていってもらわないとならないことを知りすぎている。 『国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて』 〜第五章 「時代のけ…

人間を見る眼がついてくると怒鳴らなくなる

裁判所への護送の途中、ある老看守が、「ここには色々な人が来るからね。俺たちは人間を見る眼だけは肥えるからね。若い看守でやたら怒鳴りあげるのは、ここに来ている人たちのことが怖いからなんだよ。人間を見る眼がついてくると怒鳴らなくなるよ」と述べ…

「人質裁判」に現れた日本の現政権の「弱さ」

現状では、罪状を認めない被告人を検察は極力拘置所にとどめようとする。・・・被告人が否認で筋を通すならば、一年以上、拘留されることは今や「常識」なのである。長期拘留に対する恐れから、無実の罪を認めたり、あるいは自己に不利な供述調書を証拠とし…

目的のためには手段を選ばず平気で法の線を越える

あなたにせよ鈴木さんにせよ、目的にためには手段を選ばず、平気で法の線を越えるので、僕はいわば方に対するテロリストとして、カネや出世を動機とする連中よりもより悪質だと自分に言い聞かせている。あなたたちは革命家なんだ。それがおそらくあなたの考…

国民の検察に対する期待値が上がり、国策捜査で無理をする

国策捜査を批判する場合には、検察側の論理構造をよく押さえた上で、それと噛み合う批判をしなくては意味がない。一部に最近、国策捜査が頻発していることを「検察ファッショ」と呼び、この状況を放置すれば戦前・戦時中のように広範な国民の権利自由が直接…

うまい形で再出発できるようにするのが特捜検事の腕

被告が実刑になるような事件はよい国策捜査じゃないんだよ。うまく執行猶予をつけなくてはならない。国策捜査は、逮捕がいちばん大きいニュースで、初公判はそこそこの大きさで取り扱われるが、判決は小さい扱いで、少し経てばみんな国策捜査で摘発された人…

世間一般の基準からすると無理をしているので揺さぶれば何かでてくる

そうじゃないよ。冤罪なんか作らない。だいたい国策捜査の対象になる人は、その道の第一人者なんだ。ちょっとした運命の歯車が違ったんで塀の中に落ちただけで、歯車がきちんと噛み合っていれば、社会的成功者として賞賛されていたんだ。そういう人たちは、…

国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて

自分の夢や希望を語り続けること

人生の岐路に立ったとき、豊かな示唆や貴重な助言を得るには、友人、知人、先輩、誰でもいいですから、自分の夢や希望を語り続けることです。そうすれば、岐路に立ち、迷ったとき、行くべき道はどこにあるのか、必ず羅針盤になってくれる人が現れます。思い…

何も問題のない仕事などあり得ない

どんな仕事でも必ず何かしらトラブルは起きます。何も問題のない仕事などあり得ません。それでも意思に蹴躓きながら、ひたすらバンピーロード(bumpy road でこぼこ道)を歩いていくのです。最後まで歩き通せば、必ず結果はついてきます。 『グローバルで成…

愚直に"Do the right things"を貫く

言われたことを一生懸命正しくやろうとします。正しいことをやろうとするのではなく、いわれたことを最大限正しくやろうとするのです。 はっきり言います。そんな枝葉の迷路まで入り込む必要などないのです。本筋と大事な脇道さえきちんと押さえておけば、ち…

愚直に"Do the right things"を貫く

愚直に"Do the right things"を貫き、一歩一歩こつこつと歩を進めていたら、まわりのいろいろな方々に助けられて、いつの間にか少しずつ成長することができた。それが米国である程度のポジションを得ることができた一番の理由だと思っています。 『グローバ…

グローバルで成功するプロの仕事術

主導的立場に立つ人間の資質

このような商売のリアリズムに対する肉体的理解力以外に、主導的立場に立つ人間の資質を評価する基本的要素とは何か。それは次の二つである。 ひとつは「人間性」で、もうひとつは「能力」である。人間性において求められるのは、胆力や他人への影響力、そし…

事業至上主義

企業統治論を語るとき、注意しなければならないことがある。それは、別に株主が偉いわけでもなければ、債権者が偉いわけでも、従業員が偉いわけでもない、ということだ。本質は、事業にある。あくまで事業至上主義だ。 『会社は頭から腐る』 〜第5章 ガバナ…

ガバナンスの真の使命

繰り返すが、ガバナンスの真の使命は、 経営者、経営陣をして企業価値を長期的、持続的に高めるように努力させること その過程で生じるさまざまなステークホルダー間の利害対立を、企業価値の本質的な構造という共通のゴールに向けて調和合一する後ろ盾にな…

本来的な企業価値を持続的に高める制度があるべきガバナンス構造

買収防衛策の議論も同様である。そこでなされるべきは、当該企業が構築すべきガバナンス構造として、企業の本来的な価値を長期的、持続的に高めるためにどんな制度が最良かを議論することである。その観点から本質を突いたカウンタープロポーザルはほとんど…

知識集約化の流れの中では資本家のカネが事業収益を生み出すわけではない

そもそも統治される側である経営者や従業員は統治されるだけの納得性を持たなければならない。あらゆる産業で知識集約化が進む中、彼らに資本家が出してくれるカネのおかげで事業収益を生み出している実感はない。マルクスではないが、生産手段、付加価値の…

会社は何のためにあるのかという本質的な問いから逃げてはいけない

人はなぜ生きているのかという哲学が常に問われるように、そもそもこの会社は何のためにあるかを問わなければならない。この最も本質的で、問い詰めると答えのない問いから、皆が逃げている。それを抽象化して、株主主義だ何だという議論をしたほうが簡単で…

ガバナンスが果たす役割で最も重要なテーマはトップの選抜と罷免

ガバナンスが果たす役割の中で、最も重要なテーマは何なのか。これは政治の仕組でもそうであるように、トップマネジメントの選抜と罷免にある。どんなふうに選び、どんなふうに裁量権を与え、どういうときにクビを切るか、という問題である。ほとんどの統治…

大事なのは人間への洞察

再生を担う人間には、三つの能力が必要になる。事業を知っていること、経営を知っていること、そして人間に対する洞察力である。それは経営者はもちろん、再生企業を買収して統治する側も同じである。私の場合は、事業面についてはコンサルタントとして鍛え…

再生は「言い訳」との戦い

再生は、実は「言い訳」との戦いなのだ。部分改革を順次展開するというアプローチは、この言い訳をわざわざつくってやるようなものである。財務面で毎年たくさん利益を出し続けろという一方で、事業面では営業のやり方を大変革しろといわれれば、誰だってそ…

当たり前のことを当たり前にやるには仕組が必要

実は、当たり前のことを当たり前にやるのは、いうほど簡単ではない。むしろ大変難しいことである。人間も集団としての組織も、放っておくと緩い方向に向かう本性を潜在的に持っているのだ。だからこそ、その仕組みを整える必要があるのだ。 『会社は頭から腐…

経済合理性に基づく外部規律を働かせる

名門企業の没落でもったいないのは、そこに本来、優秀な人材が多数いるにもかかわらず、それらの人材を生かし切れていない点である。さらに、本来優秀だった人さえも長年、組織の論理に浸りすぎた弊害で、戦うプロフェッショナルとしてまったく機能しなくな…