検察は世論の目線で動く

検察は基本的に世論の目線で動く。小泉政権誕生後の世論はワイドショーと週刊誌で動くので、このレベルの「正義」を実現することが検察にとっては死活的に重要になる。鈴木氏と外務省の間に何かとてつもない巨悪が存在し、そのつなぎ役になっているのがラスプーチン佐藤優らしいので、これを徹底的にやっつけて世論からの拍手喝采を受けたいというのが標準的検察官僚の発想だろう。
ただし、国策捜査の多い検察官には、事件の作りに無理があることを理解しつつも、このような形で政治の膿を定期的に出すのが特捜検察の機能という見方をしている者もいるはずだ。西村氏が後者であることは間違いない。
国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて』 〜第四章 「国策捜査」開始 P.231、232〜