2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧
人間というのはきわめて情緒的で不安定な生きもののうえに、不器用なんです。習慣の奴隷でもありますしね。そういった、ある意味では、条理の奴隷に近い生きものなので、間違えるし、めげるし、問題を先送りしたがるのです。たとえば、コストを引いたら大赤…
人間はトシをとって、後から振り返ってはじめてわかることがあります。とくに40代になると、若い頃に比べれば体力も知力も落ちてくるので、あらためて20代で社会に出てから10年間の大切さを実感するのです。この時期って、人生の宝石箱みたいに、仕事も趣味…
たとえ結果として誤った決断だとしても、リーダーは決断すべきときにはしなければいけない。それは個人でも会社でも同じなのです。 少なくとも、マネジメントエリートをめざす若者は、目の前にある課題に対して、答えを先送りしてはいけません。 『指一本の…
古典には、『論語』なんかもそうですが、当たり前のことが書いてあって、つまらないものが多い。ですから、調子のいいときに読んでも感動しません。ところが面白いことに、苦しいときに思い浮かぶのは、古典の世界のフレーズなのです。自分が追い詰められて…
まったく違う階層に属する、違う経験をしてきた人たちを理解しようと思ったら、自分と相手の間に横たわるギャップをイマジネーションで埋める必要があります。そのとき、それまでの人生でいろいろな体験をして、いろいろな人に出会っていればいるほど、話の…
いま、優秀な若い人ほど、早く成果を出さなければとか、30歳までに食べていけるスキルを身につけて一人前になろうとかいって、やたら焦ったりする傾向がありますが、成果を論じるのは35歳以降です。何を成果とするかという問題なのですが、たぶん30代半ばま…
世の中には、頭のいいやつなんか、腐るほどいます。問題は追い詰められた状況下で、どれだけ目の前の問題の何が重要で何が重要じゃないかということを整理して、最終的に決断できるかどうかなのです。 やること自体は当たり前のことかもしれませんが、前後関…
学生の中には、自分はすごく頭がいいと自負している人もいます。そういう人は、「あいつら、何であんな馬鹿なことやってるんだ。俺がトップだったら、こんなことになるはずない」という仮説をもつのです。だけど、私がそこで「自分がもし、そういう人たちと…
プロフェッショナルは違う。リスクをとり、失敗を恐れずに、自らの価値基準と信念のもと、勝てるかどうかわからない試合に挑み続ける。挑んだ結果、望まない結果に終わってしまったとしても、ただでは終わらない強さと冷静さ、理性と感性をもっている。自分…
アップルだけがすべてをコントロールするおいう「武器」にこだわった。同社はコンピュータの世界で最後の、そして唯一の垂直統合企業になっている。コモドール、アミーガ、オリベッティなど、自社のハードウェアやソフトウェアをつくっていたほかの垂直統合…
ハードウェアとソフトウェアの緊密な一体化が、予見可能で扱いやすいシステムを生む。クローズドシステムは選択の幅を狭めるが、安定感と信頼性は増す。オープンシステムはそれよりもはるかにもろく、信頼性が低い。これは自由の代償である。 『スティーブ・…
未来を見通し、消費者が何を望んでいるかをだれよりも先に知る不思議な能力をそなえているように見える。ジョブズ本人はそんな評判にはとりあわない。「何が起こるかをぴたりとあてることはできない。しかし、われわれがどこへ向かっているのかを感じること…
「いっしょに働く人材のクオリティ水準を高く保つこと、それが自分の仕事のひとつだといつも考えてきた」とジョブズは言う。「それは私が個人として貢献できる数少ないことのひとつだろう。Aプレーヤーしか要らないという目標を組織にしっかり植えつけようと…
アップルのデザインプロセスで最も重要な要素のひとつは簡素化である。アップルの製品はなぜシンプルなのか、それは顧客の選択肢を減らそうとするからだ。ジョブズにとってはつねに素朴こそ贅沢なのである。 「技術が複雑になるにつれて、高度な技術をふつう…
信じられないことだが、ラツラフのチームはスクロールバーをジョブズが納得するまで改良するのに半年を費やした。 『スティーブ・ジョブズの流儀』 〜第2章 独裁 アップルのワンマン・フォーカスグループ P.67、68〜
ジョブズは簡潔明瞭な組織づくりを心がけた。・・・ジョブズは上から下まで明確な指揮命令系統にこだわった。すべての社員が自分の直属の上司、自分に期待される役割を把握していなければならない。「新しい組織は余分なものがなくてわかりやすく、責任が明…