2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧

最も信頼できない性格な持ち主であるが、最も信頼に足る外交家

そうだ、あの男こそもってこいの人物だ、いつでも、また何にでも使える男ならあの男にかぎる、それでは大急ぎであの男を奈落の底から引き上げろ!総裁政府でも統領政府でも帝政でも王政でも、いったん政府が苦境に立って、適当な仲介者、調停者、整理者がい…

ナポレオンのフーシェに対する好意と嫌悪、承認と拒否、恐怖と内心の尊敬が交差している

「卿が従来の行状を改めらるることは余の望み得ざることである、いかんとなれば、すでに数年以前より余がいかに不満を明示するも、卿においてはなんら改めらるることなき故である。卿は自己の意図の純正なるを確信さるるがゆえに、人は善をなさんとの意図を…

自分の意中を電光石火のごとく読み取ってくれるが、絶対的な献身、忠誠の念がない

フーシェはナポレオンのもつ巨大な危険な悪魔的な力をよく知っている。ここ数十年のうちには、このような臣事するに値する傑出した天才は、ふたたび世にあらわれないだろうということはわかっているのである。またナポレオンにしても、自分の意中を電光石火…

権力というものは、ひそかに味わい、小出しの使うというのが権力最高の秘訣

彼のお手製のこの楽器をフーシェが演奏する時は、堂に入った芸術家の腕前を示した。権力というものは、ひそかに味わい、小出しに使うものだという、権力の最高の秘訣を彼は心得ている。 『ジョゼフ・フーシェ』 〜第四章 総裁政府と統領政府の大臣 P.142〜

情勢を達観し、公然の振る舞いに縛られず、栄誉や人気というあやしげな幸福は人にくれてやる

輝かしい栄誉も人気というあやしげな幸福も、よろこんで彼は他人にくれてやる。情勢を達観し、人々を左右し、表面上の世界の指導者を実際においてあやつり、自分のからだは賭けないで、あらゆる博打のなかでも最高度の興奮を与えてくれる恐ろしい政治の博打…

相手の情熱が消耗しつくす、または抑制しきれず欠点を暴露するまで泰然自若と忍耐を保つ

この泰然自若たる冷血性はまたフーシェ特有の力なのだ。神経質に気にかかるというようなことは絶対になく、感覚の欲望にとらわれるということもない。情熱という情熱は、その額の厚い壁の背後に鬱積しては、散ってゆく。自分の実力は遊ばせておいて、その間…

ジョゼフ・フーシェ ある政治的人間の肖像

異質で多様な経験を得ることに惜しまずお金を使う

お金をもって死ぬわけにはいきませんし、家や衣服などを所有することにも興味がありません。その代わり、異質で多様な経験を得ることには惜しまずお金を使ってきました。そして、それこそが自分のなかでの軸をつくり、軸を磨いてきたと思っていますし、いま…

「我が子にどんなふうに育ってほしいか」と聞かれて「五年後に幼稚園でいちばんになってほしい」と答える親はいない

私にとって、ライフネット生命は「我が子」同様です。 「我が子にどんなふうに育ってほしいか」と聞かれて「五年後に幼稚園でいちばんになってほしい」と答える親がいるでしょうか?この世に生を受けた以上、まずは健康に、元気に、そして人から愛されて育っ…

問題に真正面から取り組み、「手間はかかるが、こうすれば解決できる」という方法を見つけたら迷わずそれを選べば良い

私は、目の前の課題がたとえどんなに大きくとも、いきなり横に跳んだり裏に回ったりはせず、まずは真正面に立って「この壁をどうしたら乗り越えられるのだろう」と考えることが大切だとおもっています。よく考えて、「手間はかかるかもしれないが、こうすれ…

「自分の子どもや孫にどんな社会を残したいか」を問い続けることによりビジョンを形作る

このような国という大きな単位でなくても、たとえば「自分の子どもや孫にどんな社会を残したいか」ということを普段に問い続けることが、ひいては事業におけるビジョンを形づくっていくのだと思います。 『「思考軸」をつくれ』 〜「違った人」をいかすリー…

人間の本質や基本行動パターンと「歪みはいずれ正常な状態に戻る」という法則を理解する

長いスパンで歴史を見れば、何の脈絡もなく突然時代があらぬ方向に動き出すなどということは、天変地異以外にはないと言っていいでしょう。変化するにしても必ず予兆はあるし、それは社会を冷静にみていれば察知できることが多いのです。「歪みはいずれ正常…

リーダーは"世界経営計画"のサブシステムであるべき

少しオーバーに言えば、私は、全てのリーダーのやりたいことは、「“世界経営計画”のサブシステムであるべき」だと思っています。要するに「世界をどのように解釈し、それをどのように変えたいと思い、自分はそのなかのどのパートを受け持ちたいと思うか」と…

自分の通常の価値観とは離れたところを自分とつながる世界として捉え直す

仕事でも、それまで自分とは関係がないと思っていたテーマのセミナーに参加してみたり、他部署と合同のプロジェクト・メンバに手を挙げたりするなどの方法で自分をいつもと違った場所に追い込むことも必要でしょう。通常の価値観から大きくはなれたところを…

アウトプットが溢れるようにでないのはインプットが足りないから

そうやってインプットの蓄積を増やしていくと、あるところを境にして、あたかも水槽の水があふれ出るようにラクにアウトプットができるようになる瞬間がきます。そうならないうちはまだまだインプットが足りないのです。 『「思考軸」をつくれ』 〜「多様な…

「昔の人はどうやって乗り越えてきたのだろう」というタテ思考、「ほかの国ではどのようになっているのか」というヨコ思考

「昔の人はどうやって乗り越えてきたのだろう」というタテ思考、「ほかの国ではどのようになっているのか」というヨコ思考。思考をタテに掘り、ヨコに広げていくことが、自分なりの軸を築き、磨き上げるもっとも確実な方法です。 『「思考軸」をつくれ』 〜…

手ごわい問題に遭遇したら、歴史のなかから同じケースを探す

だから、手ごわい問題に遭遇したら、古今東西の歴史のなかから同じようなケースを探し出して、先達がどのように対処し、その結果どういうことがおこったかを調べてみるのです。うまくいっている事柄が見つかれば、それをそのまま参考にさせてもらうことがで…

リーダーというのは、「わからないことを決められる人」のこと

特に直感の精度が求められるのはリーダーになったときでしょう。極論すれば、リーダーというのは、「わからないことを決められる人」のことです。現場をいちばん知っているのは部下であり、上司はその詳細まではわからないのがふつうです。わからないなかで…

新しいことをしれば世界の不確定要素は減少し、自分の思考軸は太くなっていく

新しいことを知れば知るほど、この世界の不確定要素は減少します。そしてその分、自分のなかの思考軸が太くなっていくのです。私の理想とするのは、死ぬまでに何事にも縛られず何事にも囚われない、「絶対自由」という生き方です。自由でいるために直感を磨…

自分を開いて率直に何でも受け入れると外からいろいろなものが入ってくる

自分を開いて率直に何でも受け入れるようにしていると、外からいろいろなものが入ってきます。私は食いしん坊なのでよく食事にたとえますが、あれこれを言わずに目の前にあるものを何でも食べ、人から薦められたときでも何でも食べてみるのです。 『「思考軸…

思いがかなわなくても誰かが意思を継いでくれればよいので「遺書」にあたる本を書く

それまでずっと「日本の生命保険業界をなんとかしたい」という思いはもち続けていたものの、自分ではそれは果たせないままに終わるだろうと思っていたのです。だからこそ、「遺書」にあたる本(『生命保険入門/岩波書店』)も書いたのです。思いがかなわな…

課題があると脳は脳内の知識や情報を足し引きし、最適解を導きだす、これが直感の正体

私にとって自分の直感はもっとも信頼できる意思決定の指針なのです。直感というのは、なにも天から降ってくるものではありません。何か課題を与えられると、脳は無意識の領域でも自分の脳内にストックしてある知識や情報を検索し、さらにそれらを足したり引…

「思考軸」をつくれ-あの人が「瞬時の判断」を誤らない理由