2008-12-01から1ヶ月間の記事一覧

まず相手をほめておくのは、歯科医がまず局部麻酔をするのによく似ている

このように、まず相手をほめておくのは、歯科医がまず局部麻酔をするのによく似ている。もちろん、あとでガリガリやられるが、麻酔はその痛みを消してくれる。 『人を動かす』 〜まずほめる P.274〜

他人にものを頼もうとする時には、「どうすれば、相手はそれをやりたくなるだろうか」と考える

他人にものを頼もうとするときには、まず目を閉じて、相手の立場から物ごとをよく考えてみようではないか。「どうすれば、相手はそれをやりたくなるだろうか」と考えてみるのだ。この方法は面倒に違いない。だが、これによって味方がふえ、よりよい結果がた…

自分の意見を押しつけるのではなく、相手に思いつかせれば、相手ははるかにそれを大切にする

人から押しつけられた意見よりも、自分で思いついた意見のほうを、われわれは、はるかにたいせつにするものである。すると、人に自分の意見を押しつけようとするのは、そもそもまちがいだといえる。暗示を与えて、結論は相手にださせるほうが、よほど利口だ…

人と話をするとき、意見の異なる問題をはじめに取りあげてはならない

人と話をするとき、意見の異なる問題をはじめに取りあげてはならない。まず、意見が一致している問題からはじめ、それを絶えず強調しながら話を進める。互いに同一の目的に向かって努力しているのだということを、相手に理解させるようにし、違いはただその…

自尊心を守るために、人は信念にしがみつき、その正当性を証する論拠を見いだす努力に終始する

われわれは、あまりたいした抵抗を感じないで自分の考え方を変える場合がよくある。ところが、人から誤りを指摘されると、腹を立てて、維持を張る。われわれは実にいいかげんな動機から、いろいろな信念を持つようになる。だが、その信念をだれかが変えさせ…

自尊心を傷つけられた人は考えを変えない、何故なら傷つけられたのは論理ではなく、感情だから

そもそも、相手のまちがいを、なんのために指摘するのだ―相手の同意を得るために?どんでもない!相手は、自分の知能、判断、誇り、自尊心に平手打ちをくらわされているのだ。当然、打ちかえしてくる。考えを変えようなどと思うわけがない。どれだけプラトン…

相手に興味を持ち、相手の得意なこと、喜んで応える質問をまずする

話し上手になりたければ、聞き上手になることだ。興味を持たせるためには、まず、こちらが興味をもたねばならない。 相手が喜んで応えるような質問をすることだ。相手自身のことや、得意にしていることを話させるように仕むけるのだ。 『人を動かす』 〜聞き…

良い習慣は、わずかな犠牲を積み重ねることによってつくられる

エマーソンの言によると、「良い習慣は、わずかな犠牲を積み重ねることによってつくられる」ものなのである。 『人を動かす』 〜名前を覚える P.114〜

人は、幸福になろうとする決心の強さに応じて幸福になれるものだ

「およそ、人は、幸福になろうとする決心の強さに応じて幸福になれるものだ」―これは、リンカーンのいったことだが、けだし名言である。 『人を動かす』 〜笑顔を忘れない P.98〜

われわれは、自分に関心を寄せてくれる人々に関心を寄せる

「われわれは、自分に関心を寄せてくれる人々に関心を寄せる」 他人に示す関心は、人間関係のほかの原則と同様に、かならず心そこからのものでなければならない。関心を示す人の利益になるだけでなく、関心を示された相手にも利益をうまねばならない。一方通…

自分のことを考えるのをやめ、他人の長所を考える時間を作る

人間は、何か問題があってそれに心を奪われているとき以外は、たいてい、自分のことばかり考えて暮らしている。そこで、しばらく自分のことを考えるのをやめ、他人の長所を考えてみることにしてはどうだろう。他人の長所がわかれば、見えすいた安っぽいお世…

他人の長所を伸ばすには、励まし、心から賛成し、惜しみない賛辞を与える

わたしには、人の熱意をよぶおこす能力がある。これが、わたしにとっては何ものにも変えがたい宝だと思う。他人の長所を伸ばすには、ほめることと、励ますことが何よりの方法だ。上役から叱られることほど、向上心を害するものはない。わたしは決して人を非…

人を動かす秘訣は、みずから動きたくなる気持ちにさせること

人を動かす秘訣は、この世に、ただ一つしかない。この事実に気づいている人は、 はなはだ少ないように思われる。しかし、人を動かす秘訣は、間違いなく、一つしかないのである。すなわち、みずから動きたくなる気持を起こさせること――これが秘訣だ。 『人を…

人を動かす

彼を知り己を知ればの前提となる「五者」

彼を知り己を知れば、百戦して殆からず。彼を知らずして己を知れば、一勝一負す。彼を知らず己を知らざれば、戦う毎に必ず殆し。 この末尾の文の冒頭「彼を知り己を知れば」は余りにも有名だが、その前提の「勝を知る」の「五者」を踏まえた文章であることを…

あらゆる方法で闘争を回避し、やむを得ない時のみ拙速で切り上げる

「智者有りと雖も、その後を善くするに能わず」である。いわば、あらゆる方法で闘争を回避せよ、万やむを得ないときは拙速で切り上げろ、そうしないと競争力を失う、これが『孫子』の「作戦」の基本手な考え方であろう。 『「孫子」の読み方』 〜作戦篇 P.60…

古典を読めば、何千年かの人間の体験を追体験して自己の体験として加えることができる

一個人の生涯の体験はたかが知れている。その点、古典を読めば、何千年かの人間の体験を追体験して自己のうちに自己の体験として加えることができる。何かにつまづいたとき、それが一度体験したことなら、人間は驚かず、迷わず活路を見出せるからだ 『「孫子…

古典と自己の体験とを照応させ、自己評価・失敗の分析を行う

机上の兵学は、たとえ科挙の試験で満点をとっても、それは実践の役に立たない。机上の兵学は、たとえば科挙の試験で満点をとっても、それは実践に有能な者をいみしないなら、まして経営においてをや、である。では、読むことは全く無駄か。そうではない。「…

超人的な自発的努力・能力がなくとも目的を達成するのが兵法

『孫子』は、部下に対して、超人的な自発的努力や能力の発揮、さらに度はずれた勤勉さえ要求していないし、そんなことはあてにもしていないのである。いわば部下が全部"新人類"であっても、必ず目的を達しうるのが兵法だと言っているような気がした。・・・ …

「孫子」の読み方

シミュレーションの精度が上がるほど、現実の複雑性と新たな挑戦課題が姿を現す

シミュレーションの醍醐味は、いかに現実の振る舞いに近づけるかにある。それには、シミュレータのもつ機械的性能が大きく関与する。シミュレータの能力が増大するにつれ、シミュレーションは現実に近づくことができる。しかし一方では、シミュレータの性能…

物事を細かな要素に分解し、要素ごとの法則を紐解くことにより複雑な事象を理解する

ガリレイと同時代を生きたルネ・デカルトは、その著『方法序説』の中で、現実の世界の振る舞いは非常に複雑で、そのままでは物事の法則性を見出すことは不可能に近いと考えた。そこで、複雑な物事を理解するためには、物事を人間が理解できる程度の細かな要…

未来を予測する技術

手薄な部分を衝き、戦いの主導権を握る

部下をどのように掌握するか―この問題もきわめて今日的である。『孫子』がここで述べている内容をまとめてみると、つぎのようになるであろう。 (1)数が問題ではなく、一致結束をはかることが肝要である (2)罪の適用は慎重にしなければならないが、されば…

手薄な部分を衝き、戦いの主導権を握る

相手がどんなに強大でも、かならず手薄の部分があり、つけこむ隙がある。そこを衝けば戦いの主導権を握って勝利を収めることができるというのが、「実を避けて虚を撃つ」考え方である。 『孫子の兵法』 〜虚実篇 P.113〜

相手を行動不自由な状態に追い込み、こちらは行動自由な状態を確保する

「人を致して人に致されず」とは、相手をこちらのペースに乗せること、つまり主導権を確保することである。さらに言えば、相手を行動不自由な状態に追い込み、こちらは行動自由な状態を確保することである。 『孫子の兵法』 〜虚実篇 P.98〜

孫子の兵法―ライバルに勝つ知恵と戦略

仁を欲すれば、即ち仁 至る

子曰く、仁 遠からんや。我 仁を欲すれば、即ち仁 至る。 老先生の教え。仁(人の道)は難しい徳であろうか。(そのようなことはない。)己がそうでありたいと志せば、ただちにその境地に達するのだ。 『論語』 〜第二部幸福論−個人として P.211〜

故きを温め新しきを知る。以って師為る可し。

子曰く、故きを温め新しきを知る。以って師為る可し。 老先生の教え。古人の書物に習熟して、そこから現代に応用できるものを知る。そういう人こそ人々の師となる資格がある。 『論語』 〜第二部幸福論−個人として P.211〜

己に克ちて礼に復すれば、天下 仁に帰す

顔淵、仁を問う。子曰く、己に克ちて礼に復するを、仁と為す。一日 己に克ちて礼に復すれば、天下 仁に帰す。仁を為すは己に由る。人に由らんや、と。顔淵曰く、その目を請い問わん、と。子曰く、礼に非ざるもの視ること勿れ、非礼 聴くこと勿れ、非礼 言う…