物事を細かな要素に分解し、要素ごとの法則を紐解くことにより複雑な事象を理解する

ガリレイと同時代を生きたルネ・デカルトは、その著『方法序説』の中で、現実の世界の振る舞いは非常に複雑で、そのままでは物事の法則性を見出すことは不可能に近いと考えた。そこで、複雑な物事を理解するためには、物事を人間が理解できる程度の細かな要素に分解し、それぞれの要素を支配している法則を丁寧に紐解いていくべきだと考えた。そしてその後、解明したそれぞれの要素をすべて再び合成すれば、複雑な物事の現実が理解できるのではないかと考えた。
これが世に言うデカルトの要素還元論である。
『未来を予測する技術』 〜第三章 変わりゆく科学のパラダイム P.35〜