2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧
本質的には、メーカー側の製品開発における規模の経済性よりも、個々のユーザーの集合体によって保有されるイノベーション資産の範囲の広さから生じるメリットのほうが大きい場合、ユーザーはより低コストでイノベーションを起こせることに気づくことになる…
プライベート/コレクティヴ・モデルは、ある共通条件のもとであれば、独自のイノベーションを無料公開しても、イノベーターの個人的利益を減らさず、むしろ増やす可能性があることを提唱する。・・・ プライベート/コレクティヴ・モデルは、公共財への貢献…
コレクティブ・アクション・モデルでは、イノベーターはあるプロジェクトのために自らが開発した知識その他資産に対する支配権を放棄し、イノベーションを公共財とすることが義務付けられるという前提を置く。この義務の存在によって、コレクティブ・アクシ…
「プライベート・インベストメント・モデル」は、イノベーションというものは、儲けを期待する私的な投資家に支えられるものだという仮説に立脚している。イノベーションへの私的投資を後押しするために、社会は特許、著作権、営業秘密などに関する法令を通…
リード・ユーザは重要な市場動向の最先端に位置している。したがって現在リード・ユーザーが経験しているニーズは、後になってから市場にいる多くのユーザーが経験することになる。 自分のニーズに対する解決策を獲得することによる比較的高い効用を得ること…
・イデオロギーを変える 「どうせ人生に望みはないから、テロリストにでもなろう」というイデオロギーを「希望はある。自分の人生を良いものにできる」というイデオロギーに変えた(ケニアのジャミィ・ボラ) ・権限を中央に集めさせる(牛型アプローチ) い…
・サークル(ヒエラルキーのないグループ。自主性にゆだねられる) ・触媒(サークルを創設し、そのあとは身を引いて、表舞台から消えてしまう人物) ・イデオロギー(分権型の組織をまとめる接着剤の役割を果たす) ・既存のネットワーク(インターネットが…
・誰かひとり、トップに責任者がいるか? ・本部があるか? ・頭を殴ったら死ぬか? ・明確な役割分担があるか? ・組織の一部を破壊したら、その組織が傷つくか? ・知識と権限が集中しているか?、分散しているか? ・組織には柔軟性があるか、それとも硬…
・分権型の組織が攻撃を受けると、それまで以上に開かれた状態になり、権限をそれまで以上に分散させる。 ・ヒトデを見てもクモだと勘違いしやすい ・開かれた組織では情報が一カ所に集中せず、組織内のあらゆる場所に散らばっている ・開かれた組織は簡単に…
分権の波がすべてを変えた。AT&Tは巨大企業で、巨大なインフラと何万人もの従業員を要する。スカイプには、数人の従業員と数えられるほどのパソコンしかなかった。しかしスカイプは、たくさんの従業員や巨大な宣伝費、それに大規模な設備をもつ必要がなかっ…
基本的にGMは、変化を避けようとした。ハイブリッド型の組織ではあったが、社内をより分権化する戦略を拒否した。すでにうまくいっているのに、なぜ変わらなきゃいけないのか、というのがGM経営陣の態度だった。一方トヨタは、ヒトデ型とクモ型の間にある完…
アパッチ族とアルコホリックス・アノニマスの組織で起きたのは、権力の集中化だ。人々は、いったん財産を手にすると、それが牛だろうと本の印税だろうと、すぐに、利益を守るために集権的なシステムを求めるようになる。自分の財産のことになると、人はそれ…
若者の間で現在人気のあるイデオロギーは、「音楽も映画もタダでダウンロードできるのに、なんで払う必要がある?」というものだ。それなのに映画業界は、「(犯罪を)支援するな、通報しろ」とか「映画の海賊版をダウンロードするのは窃盗です」といったダ…
人は、話を聞いてもらっていると感じたときや、理解してもらい、賛成してもらっていると感じたときに、変化しようという気持ちが強くなる。触媒は、他人の問題を解決する方法を見つけようとしたり、それを押し付けたりはしない。相手と仲間としての関係をつ…
オーレンのような人物と話していると、彼がこちらの話に興味を持ってくれていることがわかる。そういうとき、私たちは心を開き、つい、自分のことを語ってしまう。そうすると会話は自然とおもしろくなり、彼は本当に自分のことをわかってくれる人だと実感す…
彼らがそこまでするのは、コミュニティへの帰属意識からだけでも、無料で何かを手に入れられるからというだけでもない。自由と信頼があるからというだけでもない。分権型の組織をまとめる接着剤の役割を果たすのは、「イデオロギー」だ。 『ヒトデはクモより…
率直かつ誠実に接し、彼らの欠点と、それを克服する方法を明らかにしなければならない。そして最後に、もし、その問題に懸命に取り区招ければどうなるかということを、はっきりと伝えなくてはならないのである。 『即戦力の人心術』 〜あなたはまだ、部下を…
評価が正しく行えたかどうかを見極める鍵は、自分の部下に点数を与えたときに彼らが驚くかどうかにある。もし部下が驚いたとしたら、それは明らかに、彼らに適切な目標を与えたり、彼らの意見に耳を傾けることができていなかった証拠である。うまくコミュニ…
企業で働く人たちにも、このエピソードから学んでほしい。日ごろから、自分たちの仕事において「一番大事なこと」をおろそかにしないこと。当たり前のことだが、雑事に追われるうちに、見失ってしまうものなのだ。 『即戦力の人心術』 〜「いつものやり方」…
大切なのは、お互いの信用を築いておくことである。上司にトラブルを報告すれば、感情的にならず解決に動いてくれる。何かうまくいっていないことがあれば、部下は必ず報告してくる。この前提の上で、それぞれが仕事に打ち込むことができるのである。 『即戦…
私はつねに倫理を犠牲にしないように気をつけていた。そのための自己診断法は単純なものだ。こう自分に問いかけるだけである。 「もし、このことが明日の『ワシントン・ポスト』の一面に載って全米中に知られることになったら、それを誇りに思うだろうか、そ…
上司がつねに部下に送り続けなければならない唯一の信号は、一人ひとりの存在と力が自分にとっていかに大事であるかということである。じつのところ、それ以上大切なものなど存在しない。 上司は自分の影響力を悟り、それをうまく活かす、部下を支える存在に…
私は、自分が思うような結果を部下たちから得られなかったときには、怒りをこらえて内省し、自分がその問題の一部になっていなかったかどうか考えた。自分自身に三つの質問を問いかけたのである。 1. 目標を明確に示したか? 2. その任務を達成するために、…
そのために私は、「何をするにも必ずもっとよい方法があると考えよ」と呼びかけることにした。各部門における技術的な習熟度は、上司である私より現場の部下のほうが高いという前提をはっきりさせ、つねに部下に「きみがしている仕事で、もっとよいやり方は…