従業員と設備を抱え、巨大の売上をあげようとすることは規模の不経済となりうる

分権の波がすべてを変えた。AT&Tは巨大企業で、巨大なインフラと何万人もの従業員を要する。スカイプには、数人の従業員と数えられるほどのパソコンしかなかった。しかしスカイプは、たくさんの従業員や巨大な宣伝費、それに大規模な設備をもつ必要がなかったからこそ、最小限の売り上げで成長できた。この無駄のないアプローチが、権限を分散した膨大なユーザーのネットワークと結びついて、電話産業に打撃を与えたのだ。
『ヒトデはクモよりなぜ強い』 〜第8章 スイートスポットを探して P.219〜