2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧
もう一つ研究所で大事なことは、自分が一番犠牲になるということだ。それは何かといえば、その商品をオートバイなり自転車なりに仮定して、それに一番長く接触するのは誰かということになると、買って下さったお客さんが一番そのオートバイなり自動車に長く…
言葉というものは便利なものだと思っても、思うことの十分の一もいえない。 われわれは言葉というものはそういう不便なものであるということをまず認識した上でやらないとえらいことになる。 『俺の考え』 〜「思想」を忘れた最低企業 P.66〜
だから信用というものは、正直さがあくまで土台になっているといえる。・・・<中略> やはり長時間かけて世間が下してくれた勤務評定なのである。それはいいかえれば、社会という銀行にあずけた預金みたいなものである。わずかな行いでも、一つ一つ積み重ね…
考えというものは実に色々な複雑な工程を経なければ自分のものになっていかないはずなのである。われわれの知恵は見たり聞いたりためしたりの三つの知恵で大体できている。 そのうちで見たり聞いたりなんてものは迫力もないし、人に訴える力もないと思う。た…
設備はカネを出せば必ずできるのだから急ぐことはない。それよりむしろ設備の前の段階が一番大事である。みんながとてもできない、どんなアイデアを出してもこの機械がどうしてもいるんだというときに、はじめてその設備が有効に動くものになると思う。・・…
大衆は品物のどこがいいか悪いかはわからないけれども、いいか悪いかだけは見抜く力を持っているということである。<中略>・・・ だからデザインというものはこわいのである。大衆はいいか悪いかを判定するけれども、どこが悪いとはいってくれないところに…
私は材料を仕入れて、商品をつくって、販売してお客さんからおカネが入るまでの経費いっさいがコストと考えるべきだと思う。ところが工場は工場だけのコストを考えるところに間違いがあるのだ。 『俺の考え』 〜研究所は博士製造所ではない P.88〜