2008-12-21から1日間の記事一覧

彼を知り己を知ればの前提となる「五者」

彼を知り己を知れば、百戦して殆からず。彼を知らずして己を知れば、一勝一負す。彼を知らず己を知らざれば、戦う毎に必ず殆し。 この末尾の文の冒頭「彼を知り己を知れば」は余りにも有名だが、その前提の「勝を知る」の「五者」を踏まえた文章であることを…

あらゆる方法で闘争を回避し、やむを得ない時のみ拙速で切り上げる

「智者有りと雖も、その後を善くするに能わず」である。いわば、あらゆる方法で闘争を回避せよ、万やむを得ないときは拙速で切り上げろ、そうしないと競争力を失う、これが『孫子』の「作戦」の基本手な考え方であろう。 『「孫子」の読み方』 〜作戦篇 P.60…

古典を読めば、何千年かの人間の体験を追体験して自己の体験として加えることができる

一個人の生涯の体験はたかが知れている。その点、古典を読めば、何千年かの人間の体験を追体験して自己のうちに自己の体験として加えることができる。何かにつまづいたとき、それが一度体験したことなら、人間は驚かず、迷わず活路を見出せるからだ 『「孫子…

古典と自己の体験とを照応させ、自己評価・失敗の分析を行う

机上の兵学は、たとえ科挙の試験で満点をとっても、それは実践の役に立たない。机上の兵学は、たとえば科挙の試験で満点をとっても、それは実践に有能な者をいみしないなら、まして経営においてをや、である。では、読むことは全く無駄か。そうではない。「…

超人的な自発的努力・能力がなくとも目的を達成するのが兵法

『孫子』は、部下に対して、超人的な自発的努力や能力の発揮、さらに度はずれた勤勉さえ要求していないし、そんなことはあてにもしていないのである。いわば部下が全部"新人類"であっても、必ず目的を達しうるのが兵法だと言っているような気がした。・・・ …

「孫子」の読み方