世間一般の基準からすると無理をしているので揺さぶれば何かでてくる

そうじゃないよ。冤罪なんか作らない。だいたい国策捜査の対象になる人は、その道の第一人者なんだ。ちょっとした運命の歯車が違ったんで塀の中に落ちただけで、歯車がきちんと噛み合っていれば、社会的成功者として賞賛されていたんだ。そういう人たちは、世間一般の基準からするとどこかで無理をしている。だから揺さぶれば必ず何かでてくる。そこに引っかけていくのが僕たちの仕事なんだ。だから捕まえれば、必ず事件を仕上げる自信はある。
国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて』 〜第五章 「時代のけじめ」としての「国策捜査」 P.290〜