人間を見る眼がついてくると怒鳴らなくなる

裁判所への護送の途中、ある老看守が、「ここには色々な人が来るからね。俺たちは人間を見る眼だけは肥えるからね。若い看守でやたら怒鳴りあげるのは、ここに来ている人たちのことが怖いからなんだよ。人間を見る眼がついてくると怒鳴らなくなるよ」と述べていたことが印象的だった。
国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて』 〜第六章 獄中から保釈、そして裁判闘争へ P.375〜