一つの教義を絶対的真理として信じるように強制されることはなかった

日本では、一つの教義を絶対的真理として信じるように強制されることはなかったから、違った信仰を持つことは命に関わる危険なことではなかった。日本には反駁の精神を煽りたてたり、燃え上がらせたりする一神教は存在しなかった。また世俗の世界でも、古い時代のヨーロッパにみられたような絶対専制君主はいなかった。
『驕れる白人と闘うための日本近代史』 〜第十六章  P.264〜