限られて資源の中で平和に暮らした鎖国時代の日本人の知恵は、二十一世紀の地球全体にとっても、大いに重要である

第一点 鎖国時代に作り上げられた日本社会の仕組みをよく知っていれば、日本が開国後、迅速かつ徹底的に近代化を実現できたことは全く驚くに足りないことだ。
第二点 鎖国時代の日本社会を正確に考察すれば、今日の日本を理解することができること。というのは、今日、日本人を良きにつけ悪しきにつけ、動かしていることの多くは、鎖国時代と一直線につながっているからである。
第三点 限られて資源の中で平和に暮らした鎖国時代の日本人の知恵は、二十一世紀の地球全体にとっても、大いに重要であること。鎖国時代、日本では、三千万もの人々が限られた面積の国土で生きなければならなかった。にもかかわらず二百年以上もの間、驚くほど穏やかに、平和に仲良く暮らすことにせいこうしたのである。
『驕れる白人と闘うための日本近代史』 〜第一章 世界の端で P.35〜