マーケットの大きさは、価値命題の大きさとホールプロダクトがそれにどこまで応えられるかで決まる

たとえば、「この市場の大きさは?」という質問だ。ふたたび、この質問に対する率直な答えはーマーケットの大きさは、価値命題(すなわち「購入の必然性」)の重要性と、ホールプロダクトがその価値命題にどこまで応えられるかによって決まるーということになる。・・・<中略>逆に、市場に関するこのふたつ以外の要素、たとえば、提携企業、競争相手、ポジショニング、販売チャネル、価格設定などが市場の規模に影響を与えることはない。しかしそれらの要素は、製品が市場に浸透するスピードに大きな影響を与える。さらに、自由市場経済が正常に機能しているならば、そしてそこに市場が存在しているならば、ここにあげた各種の要素は、いずれはしかるべき地点に収斂するようになる。
キャズム』 〜終章 キャズムを越えて P.316〜