語らずともわかりあえる仲間うちに閉じこまらない

「ネットの世界に住む」ように活きている若い世代は、ネットのネガティヴな側面ばかりを語る日本の大人たちに絶望感を抱いている。しかし、語らずともわかり合える仲間うちに閉じこもっていては、達成できることも限られる。
「ネットの意義を漠然とは理解しているが自分ではあまり使っていない。知識欲は旺盛で、きちんと説明すれば新しい事象を理解し、その意味を考えることができる程度には十分知的である」
よくも悪くも、年功序列社会が容易に崩れない日本では、こういうタイプの大人たちが、依然としてあらゆる場所で力を握っている。・・・<中略>
若い世代が何か新しいことをやるためには、こういう人たちの共感を得て、プロジェクトを興したり、組織を動かしたり、資金調達したりしなければならない。技術に関わるかビジネスに関わるかによらず、最先端の事象を、自分なりの論理でわかりやすく説明できるスキルはとても重要なのである。
ウェブ進化論』 〜あとがき P.246、247〜