情報カスケードの欠点
市場や投票制度のように、みんなが持っている私的情報を集約するのではなく、情報不足の状態で次から次へと判断が積み重なるというのが情報カスケードである。
情報カスケードが抱える根本的な問題は、ある時点を過ぎると自分が持っている私的情報に関心を払う代わりに、周りの人の行動を真似することが合理的に思える点にある。みんな自分の知っている情報に基づいて判断していると思っているけれど、実際には先人が知っていると自分が思い込んでいる情報に基づいて判断している。そのため、集団は誤った判断をしてしまう。
『「みんなの意見」は案外正しい』 〜第3章 P.70、71〜