新自由主義の行き過ぎが、格差社会、金融の混乱、モラルの崩壊につながった

サッチャー英首相やレーガン米大統領の政策は、「大きな政府」がもたらす国民負担の上昇や経済の非効率、公的部門の拡大に歯止めをかけ、たしかに経済活性化をもたらすのに役立った。しかし、かつて、大きな政府」を支持するケインズ経済政策が行き過ぎてしまったように、新自由主義グローバル資本主義も明らかに行き過ぎてしまった。それがもたらす経済の急成長、富の膨張に酔いしれてしまった。それが今の格差社会、そして金融の混乱、モラルの崩壊につながっていると言えるだろう。
『資本主義はなぜ自壊したのか』 〜序章 さらば、「グローバル資本主義」 P.31〜