人間は書物を通じて、人の一生を数時間で疑似体験できる
「人間は書物を通じて、人の一生を数時間で疑似体験できる。だから、本を読め。生涯、勉強し続けなさい」
熊谷さんはそれ以来、がむしゃらに本を読み、結果として、現在の成功を収めたと言います。
ビジネス書には世界的な経営者や、さまざまなビジネスで成功した人のノウハウが詰まっています。熊谷さんのお父さんの言われるとおり、汗水たらし、血のにじむような努力をした他の人の数十年分の試行錯誤の奇跡が、ほんの数時間で理解できるよう、本の中には情報が整理されているのです。
『レバレッジ・リーディング』 〜第1章 ビジネス書の多読とは何か?〜
時間がもったいないのでつまらない本は読むのをすぐ止める
注意したいのが、つまらないと思ってもガマンして読み続けてしまうことです。「どうもこの本はハズレだ」と思ったら、すぐに読むのを中止してください。雪山登山と同じで、「引き返す勇気」が必要です。もったいないとおもうでしょうが、一五〇〇円程度です。時間のほうがもったいないです。後半にいいことが書いてあるかもしれないと思うかもしれませんが、書いていない確率のほうが高いと思います。そのあたりは自分のセンスを信じてください。
『レバレッジ・リーディング』 〜第3章 1日1冊、ビジネス書を戦略的に読破する P.118〜
読む前に目的を明確にすると活字が呼びかけてくる
まず、二〜三行のかたまりを一気に読む。三行いっぺんに読むというのは、斜め読みどころか、ほとんど横に読むのと同じです。しかし、そうやって読んでいても、「ん?」と引っかかるところがでてくる。活字のなかで、そこだけ太く、濃く見るというのか、浮き上がって見えるような気がするのです。そこで、スピードを落とし、ふつうの読み方にします。
これが前述した「カラーバス効果」です。読む前に「目的」をはっきり明確化しないとこんなふうに活字のほうから呼びかけてくれません。
そしてタイトル、太字、囲み、まとめの部分などは比較的ゆっくり読みます、やはり興味があるところは深く理解しようと思うので、遅くなりますが、それで結構です。
「自分の知りたかったのは、まさにこれだ」
と思ったら、思い切り立ち止まって、考えを深めてください。それをしても、せいぜい一〇分くらいのものです。
『レバレッジ・リーディング』 〜第3章 1日1冊、ビジネス書を戦略的に読破する P.132〜
読み終わって数日寝かせてから入力する
読み終わってすぐよりも数日寝かせてから入力したほうがいいでしょう。読んだばかりだと、客観的名目を持てないからです。ちょっと冷静になって見直すと、それほど重要なことでもなかったり、内容が重複していたりします。まとめて入力するというのには、そういうメリットもあります。
『レバレッジ・リーディング』 〜第4章 読んだままで終わらせるな! P.148〜