精神の躍動は驚きから生まれる

田舎者のとりえは、外界に出てきたとき見るもののすべてが驚きであるということであった。精神の躍動というのは、おどろきからうまれるものであろう
福沢という、この文明に対して稀代の感受性をもった人間は、横浜で仰天することによって、横浜というほんの小さな一角から、世界を想像することができた。

花神』 〜上巻 P.414〜