「ヒルズ黙示録・最終章」の肝

「15億円の(付け替え)粉飾は堀江さんに報告しながら進めていただけに、いまだにそこのところを見てみぬふりをしているのか、人のせいにしているのか分からないが、『知らない』というのには非常にショックを受けている」
「今でも堀江さんを尊敬し、検察のシナリオはかなり違うところがあると思うが、『全て知らない』ということはないと思う。堀江さんが管轄するメディア事業部など赤字の埋め合わせのために部下が気を利かしてやっていたのに、『知らない』というのは、正直いってくやしい」
高ぶる感情を抑えながら一気に語った熊谷に、堀江は顔を紅潮させていた。気を利かせた熊谷が罪をかぶり、赤字をつくった堀江は知らないでは済まないだろう。
ヒルズ黙示録・最終章』 〜P.197,198〜