ルールに則った喧嘩が法を生み出す基礎になる

ネットワークにおいて自力救済が必要とされるような領域が存在していること、それは究極的な権力がネットワークにおいて存在していないことから生じること、そうした究極的な権力が存在しない社会における紛争解決の例についてはすでに書いた。
続いて、究極的な権力が存在しない社会での紛争解決で必要な「誠実さ」を生み出す「名誉、信用、評判」について触れた後、名誉などを重視した上での自力救済が法をもたらす基礎となるということ、要するにルールに則った喧嘩が法を生み出す基礎になるのだ、という話で進めたい。
『インターネットの法と慣習』 〜第2章 権利をしっかり知っておく P.79〜