全企業に健康保険の支給をやめさせ、その配分を政府にゆだねる

これらすべての理由から考えると、私の結論は、健康保険を雇用と切り離すべきであるというものだ。ウォルマートのような企業を健康保険が不十分だと責めるよりも、全企業に健康保険の支給をすべてやめさせ、年間一二六〇億ドルの「隠れた」政府の医療保障制度をなくすべきだ。そして、そのカネを収入の多寡に関係なく、どこで働こうと、どの職についているかどうかにかかわらずすべての人に手が届く、国民皆保険の「頭金」に使うべきなのだ。
『暴走する資本主義』 〜第5章 民主主義とCSR P.255〜