中心による統合モデルは西洋における自然科学の発展に大きく寄与した

中心による統合のモデルは、西洋における自然科学の発展に大きく寄与したと思われる。合理性という原理を中心に、矛盾を含まず論理的に整合性をもつ体型を樹立することによって、自然科学は大いに発展したのである。しかしながら、このようなモデルは自分の体系と矛盾するものはすべて組織外に排除する傾向をもっている。そして、それは常に排除した対象と戦い、あるいは、それを抹殺する意図を継続するために、強力なエネルギーを必要としている。
『中空構造日本の深層』 P.60