2005-12-09から1日間の記事一覧

ペースを落としてでも続けることが大事

一つのことに打ち込んで続けるには、好きだということが根幹だが、そういう努力をしている人の側にいると、自然にいい影響が受けられるだろう。さらに、ペースを落としてでも続けることだ。無理やり詰め込んだり、「絶対にやらなきゃ」というのではなく、一…

継続できる情熱

以前、私は、才能は一瞬のきらめきだと思っていた、しかし今は、十年とか二十年、三十年同じ姿勢で、同じ情熱を傾けられることが才能だと思っている。直感でどういう手が浮かぶとか、ある手をぱっと切り捨てることができるとか、確かに個人の能力に差はある…

捨てることを決断する力が大事

沢山の知識が活用できる、記憶力がいい、計算が速くできる、機転がきく・・・・・・なども頭がいいといえよう。私は、ロジカルに考えて判断を積み上げる力も必要であると思うが、見切りをつけ、捨てることを決断する力も大事だと思っている。 『決断力』 〜P…

第五章 才能とは継続できる情熱である

「いかに捨てるか」のほうが重要

私はパソコンで知った情報は、「その形にどれくらいの深さがあるか」で、研究するか、しないかを決める。「これは半年もすれば通用しなくなる」と思えば、それまで。「これは掘り下げる余地がありそうだ」と感じられれば、将棋盤に実際にこまを並べて分析・…

自力で考える覚悟

いずれにしてもパソコンを私は予備データとしてしか使っていない。パソコンは、ここから先はこんな手がある、とは教えてくれない。何事であれ、最終的には自力で考える覚悟がないと、情報の山に埋もれるだけである。 ・・・今は、大半の棋士がパソコンを持っ…

第四章 「選ぶ」情報、「捨てる」情報

集中できる環境を自らつくり出す

集中力は、人に教えてもらったり、聞いて身につくものではない。勝負どころでの集中力を発揮するには、集中できる環境を自らつくり出すことこそが大切だと思っている。 ・・・タイトル戦の前などには、ボーっとした空白の時間をつくるようにしている。頭の中…

第三章 勝負に生かす集中力

直観力

直観力は、それまでにいろいろ経験し、培ってきたことが脳の無意識の領域に詰まっており、それが浮かび上がってくるものだ。まったく偶然に、何もないところからパッと思い浮かぶものではない。たくさんの対局をし、「いい結果だった」「悪い結果だった」な…

第二章 直感の七割は正しい

経験を重ねることのマイナス面

一般に経験は人を強くするという固定観念があるが、いろいろ考え過ぎてしまい、一番いい方法にたどり着くのに時間がかかったりしてしまう。また、判断に迷う材料も増えて、おじけづいたり、迷ったり、躊躇してしまったり・・・・・・ネガティブな選択をして…

自分の頭で考える"ことが先決

しかし、定跡は、ただ記憶するだけでは実践ではほとんど役に立たない。そこに自分のアイデアや判断をつけ加えて、より高いレベルに昇華させる必要がある。将棋にかぎらず、私たちはとかく膨大な量の情報や知識に埋もれがちだ。定跡を生かすにも、情報におぼ…

第一章 勝機は誰にもある

追い詰められた場所にこそ、大きな飛躍がある

・・・、人間は本当に追い詰められてた経験をしなければダメだということもわかった。逆にいうと、追い詰められた場所にこそ、大きな飛躍があるのだ。米長先生に挑戦した名人戦は、それを骨の髄から学んだ大きな一番であり、私の分岐点となった勝負であった…

はじめに

決断力