政府機関に民間企業が学ぶべきこと

民間企業が政府機関に学ぶことで利益になると思うひとつの分野は、省庁間の協調、つまりいくつかの分野にまたがるような問題に関してはさまざまな専門分野の人材を集め、それぞれの意見に耳を傾けて共通の見解をもとめることである。またそのほかにも二点ほど、互いに密接に関連した見習うべき点がある。一点目は、一種の危機管理の手法である。民間企業が思いがけない形でスキャンダルに巻き込まれ、表沙汰になることが増えてきているためだ。また、世間の注目を集める問題に適切に対処し、うまく「メッセージ」を伝える方法も見習うべきである。さらにもうひとつ、政府と直接交渉することも見習ったほうがよいだろう。
『ルービン回顧録』 〜第十一章 P.410〜