他の人とは全く違うことを考えるに違いないという想像力

ここで決定的に重要なのは、「Web 1.0」時代とも言うべきネットブーム到来期に、グーグルは一社だけ人とは違うことをしていたということである。「Web 1.0」時代のネット事業とは、まずユーザーをイメージし、リアル世界に存在する産業の仕組み以上の利便性をネットで提供する競争だった。・・・<中略>全ての産業の効率がネットによって著しく向上するはずだという確信のもと、さまざまな試行錯誤が全米で繰り広げられていた。
・・・<中略>このことから私たちは何を感じ取ればいいのだろうか。
Web 2.0」時代の到来に狂奔する人々が多い今、「Web 3.0」時代を切り拓くであろう「いずれ次のグーグルになる若者たち」が必ずどこかに居て、他の人たちとは全く違うことを考えているに違いない、という想像力に結びつけるべきなのだ。
シリコンバレー精神』 〜文庫のための長いあとがき P.286、287〜