Internet History

電気通信の大域幅は世紀が変わるごとに二倍になる

なぜコンピューティングは、見るからに不健全な発展を遂げたのだろうか。なぜコンピュータのパーソナル化は、このように複雑で無駄な現象を伴うのだろうか。理由は簡単だ。二つの法則が、この事態を招いたのである。一つ目の、そして最も有名な法則は、イン…

映像を配信するインターネット第3の波

ブラウザでテキストが表示できるようになったのをウェブの第1段階、P2Pで音楽が流されるようになったのを第2段階とすると、ウェブは今、映像が配信され始める第3段階の入り口にさしかかっている。第1の危機は、ウェブが爆発的に普及して既成事実になったこと…

他の人とは全く違うことを考えるに違いないという想像力

ここで決定的に重要なのは、「Web 1.0」時代とも言うべきネットブーム到来期に、グーグルは一社だけ人とは違うことをしていたということである。「Web 1.0」時代のネット事業とは、まずユーザーをイメージし、リアル世界に存在する産業の仕組み以上の利便性…

ネットスケープがマイクロソフトに負けたわけ

ネットスケープ株が過剰に評価されたことで、同社の経営陣は、ウォール街の高い期待に各四半期ごとに応えつづけなければならないというプレッシャーを課せられた。その結果、ネットスケープは新規の売上高を得るために自社製ブラウザへの課金を続けざるを得…

新たな産業ブームの最初の三〜五年にわたり投資ブームは発生する

こうした投資ブームは、新たな産業ブームの最初の三〜五年にわたって生じるのが普通だが、この時期にはかなり無差別にその産業に流入する。上昇局面では、こうした資本の流入によって創造性が急激に発揮され、新規市場の発展が加速され、米国はトップの座に…

初期のPC投資ブームの間に設立された企業で今日も生き残っているのは、アップル・コンピュータ一社だけ

ベンチャー・キャピタル業界のベテラン、ドン・ヴァレンタインは、「破綻するインターネット関連企業が続出するだろう」と予言する。何十社ものPCメーカーが株式公開し、バブルの大波に乗って株価を膨らませ、最終的に一九八三〜八四年のバブル崩壊という結…

大量の敗者を輩出できる能力が成功要因

アメリカの自動車産業の揺籃期に見られた現象は、決して珍しくはない。鉄道やテレビ受像機、パソコン、最近ではインターネットなど、ほかの新興産業の歴史にも同じようなパターンが見られる。どんな産業でも、初期にはデザインや技術が大きく異なる多種多様…

ゲイツ世代とページ/ブリン世代の違い

十代で「コンピュータの私有」に感動したゲイツ世代は、インターネットの「こちら側」への拘りを今も捨てきれずにいる。しかし、十代で「パソコンの向こうの無限の世界」に感動したページ/ブリンの世代は、インターネットの「あちら側」に全く新しい創造物を…

革命的変化の起こるプロセス

こうした革命的変化に共通するパターンとして、最初の段階ではかなりのスケールでのタービュランス(乱気流、大荒れ、混乱、社会不安)が発生するとアーサーは語った。そしてタービュランスに続いて、メディアが書き立てるメディア・アテンションのフェーズに…

新しい技術の本当に意味を理解するプロセス

新しく生まれる技術の社会に及ぼすインパクトが大きすぎる場合、最初は期待ばかりが盛り上がる。でも産業・社会全体におけるその技術の本当の意味がわかるまでには、少なくとも一〇年という歳月をかけての試行錯誤が必要となる。その過程で、過剰な期待とそ…

Googleと「戦略技術」

グーグルは明らかに「戦略技術」の開発を最優先事項とする会社として登場した。ネット産業界の突然変異だった。だから最初は皆、グーグルが何をやっているのか、何を目指しているのか、全くわからなかった。しかし2002年頃からグーグルの台頭が誰の目にもは…

eBay / Yahoo! / Amazonも「基盤技術」

しかし洋の東西を問わず、eBayもYahoo!もAmazonも含め、ネット企業というのはコンシューマー向けサービス事業という性格を色濃く持つので、ごく普通の経営を指向すると自然に「技術の位置づけ」はそういうもの、つまり「基盤技術」的性格を持つようになる。…

上げ潮にのる

ファイル共有の隆盛に抵抗するのは、結局のところ、売り込まなければならない音楽が何であれ、それをほぼ無料で莫大なオーディエンスに届ける手段が存在するという事実を無視することである。ことわざにあるように、上げ潮はすべての船を押し上げるのだ。そ…

譲歩がないのでP2Pが極端に普及

P2Pの猛威は実際にレコード会社を滅ぼしてしまうかもしれないが、既存の著作権所有者がコントロールを保持しようとするのを阻んでいるわけではない。レコード会社が新しいビジネスモデルの実験を可能にする提携や譲歩をしてなかったことが、ファイル共有やそ…

Web 1.0時代はWeb Siteはstandaloneだった

Although there were certainly exceptions, Web 1.0 largely consisted of stand-alone web sites for specialized publishers and vendors seeking to more effectively reach audiences and consumers.

ネットバブルがはじけたことの歴史的な意味

The bursting of the dot-com bubble in the fall of 2001 marked a turning point for the web. Many people concluded that the web was overhyped, when in fact bubbles and consequent shakeouts appear to be a common feature of all technological r…

企業のデータは単なる顧客のものから公共財/その企業の提唱する参加型創発への招待状へと変わっていく

The deep enthusiasm for making things, for interacting more deeply than just choosing options, is the great force not reckoned 10 years ago. This impulse for participation has upended the economy and is steadily turning the sphere of socia…

WebのTrafic/Linkの解析を知識に変換するという発想が革命的である

And in the greatest leverage of the common user, Google turns traffic and link patterns generated by 2 billion searches a month into the organizing intelligence for a new economy. This bottom-up takeover was not in anyone's 10-year vision.

企業主導ではなくユーザ主導であることの認識が十分でなかった

What we all failed to see was how much of this new world would be manufactured by users, not corporate interests.

この10年の1番の収穫は不可能と言葉のあてにならなさである

But if we have learned anything in the past decade, it is the plausibility of the impossible.

Internetによっとここまで生活が便利になるとは誰も想像しなかった

I can affirm that this comprehensive wealth of material, available on demand and free of charge, was not in anyone's scenario.

NetscapeのIPO以後、Do It Yourselfの芽が生まれた

Three months later, Netscape's public offering took off, and in a blink a world of DIY possibilities was born. Suddenly it became clear that ordinary people could create material anyone with a connection could view.

値段の高さ故大手企業がInternetの主要ユーザ?

Writing in Electronic Engineering Times in 1995, Jeff Johnson worried: "Ideally, individuals and small businesses would use the information highway to communicate, but it is more likely that the information highway will be controlled by Fo…

米国新インターネット時代史

インターネット時代は、94年11月、ネットスケープがブラウザーを無料配布したところから始まった。それから約4年半、ネットスケープとマイクロソフトとの「無料対無料」のシェア競争の揚げ句、「金儲け」の対象としてのブラウザー市場は焼き払われてしまった…

1998年に発生したネット企業の収益モデル

ポータル。98年初頭にこんな言葉が生まれ、たくさんの人を集めるサイトを作れば広告収入が入ってくることが分かった(例:ヤフー)。 B-to-C(Business to Consumer)のEコマース。98年末のクリスマス商戦では、普通の人が普通の品物をネット上でたくさん買…

ネットバブルの発生ロジック

投資銀行や証券会社といった金融機関は、公開させたネット企業の株価を維持するために、可能性と株価(高収益を生み出した時点での将来価値)を結び付ける方程式を考案すべく躍起になった。結果として「将来価値を先取りして先に高株価がつく」という異例の…

ネットバブルの発生要因と崩壊後の動向

米国ネットバブルの発生要因は、次の3点に集約される。 (1) 1995年8月のネットスケープ・コミュニケーションズ公開以来、可能性が巨大でありさえすれば、利益が出なくても、ときには売り上げが上がっていなくても、株式を公開できるという楽観的ルールができ…

米国新インターネット時代史

第1期(94〜95年):インターネットの巨大な可能性だけが感じられた時代。まず飛び出したのはネットスケープに代表されるベンチャー企業群であった。95年8月のネットスケープ株式公開が象徴的である。 第2期(96〜97年):ベンチャー企業群の勢いの強さとス…