ライブドア粉飾決算事件の争点

ライブドアは新たに発行した株をM&Aチャレンジャーを経由してVLMA2号という投資事業組合に持たせ、その売却代金を自らに「還流」させることで、売上高や利益を膨らます材料に使った。この手法でライブドアは2004年9月期連結決算の売上高を37億5000万円も底上げした。自社株売却代金が利益の源泉だった。
二つ目は、買収予定先だった消費者金融のロイヤル信販と出会い系サイト運営会社キューズ・ネットの預金をライブドアの売上高に「付け替え」るため、架空の名目をつくって15億8000万円の売上高を2004年9月期連結決算で計上したことである。
「自社株食い」と「付け替え」の二つの手法によって、ライブドアは、実態は赤字だったのにもかかわらず、連結計上損益を50億円余りの黒字と粉飾した。
ヒルズ黙示録・最終章』 〜P.139〜