植民地政策の「調査課」を経営戦術に応用

満鉄関係者を採用したのも、市場調査を経営戦略の核にすえようとした意図がうかがえた。満鉄には三本柱の一つとして、「鉄道課」、「地方課」とともに、「調査課」があった。調査課は現地の旧慣調査を行った。これは植民地での伝統的な慣習を知り、民心を理解して離反を防ぐことに目的があった。
吉田は、満鉄関係者の手法を、最も新しい経営戦術として受け止めて、調査によるデータをもとに、市場を把握しなければならないと考えた
『「われ広告の鬼とならん』 〜第三章 模索と先駆 P.163〜