経営幹部の最大の間違いは、期待と評価の矛盾を放置すること

わたしが見てきたなかで経営幹部の最大の間違いは、期待と評価の矛盾を放置することである。わたしは文字通り何百回もこういう様子を見てきた。堅実ですぐれた戦略が会議で提案され、経営者が「よし、これでいこう」と同意する。・・・<中略>だが、部下は、上司の期待する行動ではなく、上司の評価でよい点がつく行動をとることを理解しない経営幹部がきわめて多い。
実行とは、戦略を行動計画に翻訳し、その結果を評価することである。詳細にわたるもの、複雑なものであり、自社がいまどの位置にあり、目標との間の距離がどれだけあるかを深く理解していなければならない。計測できる目標を設定し、各人が目標を設定し、各人が目標達成に責任を負うようにする必要がある。
『巨象も踊る』 〜第24章 実行−戦略には限界がある P.304〜