霞ヶ関の官僚の市場価格

キャリアは、みな例外なくエリート意識を持っている。はっきりいえば傲慢だ。「日本で有数の頭脳を持つ、超エリートの自分が、一般の民間人より恵まれていてもどこが悪い」が、官僚の感覚で、天下りにも罪悪感はない。
しかし、官僚の自負心とは裏腹に、能力が伴っていない役人がたくさんいる。もし、公務員の国際競争力評価があれば、恐らく日本の官僚は低いランクに入るだろう。日本の官僚は優秀だとの話はもはや幻想だといってもいいほど質が低下している。だからこそ、役人には一度客観的な評価を受けて、意識を変えてもらう必要があるのだ。
自分の希望する条件に見合う受け入れ先がないとなれば、嫌でも自分の市場価格を思い知らされる。市場価格を知れば、能力に応じた処遇でも不服は出なくなり、能力に応じて給与やポストを与えるという能力主義の導入が可能になる。
『さらば財務省!』 〜第六章 政治家vs.官僚 P.250〜