日本は品質管理という文明を自分自身の文化に適応させてしまった

品質管理に関するかぎり、アメリカが、いかにも"文明"主義的性格(普遍性を偏好する性格)の国らしく開発したこのことが、戦争がおわると、法や監督による規制をすてた。つまり、企業ごとの"自由"にまかされた。日本は在来の文化にそれに適応する遺伝体質があったのか、貝が自分のカルシウムで真珠をつくるように、自分自身の"文化"にしてしまった。日米のこの差異は大きい。
〜『アメリカ素描』 〜第二部 P.252〜