リスク管理モデルは、容易に測定できるリスクには対応できるが目に見えないリスクは制御できない

どれほど大きなチームをリスク・マネジメントにあたらせようと、自分たちが認識・測定できる要因に対してリスク管理モデルを運用し、リスクレポートを作成することしか、われわれにはできない。実際、チームの規模が大きくなればなるほど、すでに認識されているリスク要因がより詳細に分析されるようになり、新しい要因にはほとんど注意が払われなくなる傾向がある容易に測定できるような種類のリスクはコントロールされるようになったが、重要なのは、そうしたリスクではなかった。真のリスクとは、目に見えないリスクである。
『市場リスク 暴落は必然か』 〜第3章 P.87〜