大規模で素早い解決策で、一気に業績を回復しようとし、長期的な勢いを取り戻すための困難な道のりを着実に歩んでいこうとはしない

第四段階がはじまるのは、後退に反応して、組織が特効薬に頼ろうとするようになったときだ。この動きはじつにさまざまな形態をとりうる。検証されていない新技術に大きく賭ける。実績のない戦略に望みを託す。派手な新製品の成功に依存する、「ゲームを変える」買収案件を探す、イメージ・チェンジに賭ける、救済を約束するコンサルタントを雇う、救世主になるCEOを探す、「革命」をいいつのるなどであり、最終段階になると経営支援を求め、身売りを考える。ここでカギになるのは、大規模で素早い解決策か大胆な方針によって一気に業績回復を達成しようとして、長期的な勢いを取り戻すために困難な道のりを着実に歩んでいこうとはしないことである。
『ビジョナリーカンパニー3 衰退の五段階』 〜第六章 第四段階 一発逆転の追求 P.152,153〜