中国人は歴史に美学を求めるため、勝ち負けより美しく戦ったか否かが重要

中国人は、歴史に美学を求める。天下取りの争いに勝っても、中国の王朝の寿命は、せいぜい二百数十年にすぎない。しかし、歴史というキャンバスに描かれた「義」の美学は、永久に残る。千年単位のスケールで見れば、勝ち負けよりも、どれだけ美しく戦ったか、ということのほうが意味をもつ。
『貝と羊の中国人』 〜第五章 ヒーローと社会階級 P.135〜