蓋然的意思決定と判断

数え切れないほどの対立する考え方がある場合、できる範囲で最良の決定にたどり着くのに最も重要なのは、それらをすべて見きわめ、それぞれどんな勝算と重要性があるかを判断すること、つまり蓋然的意思決定を行うことだ。それはとりもなおさず、自分たちの知識は、完全でも完璧でもない―私も財務省のチーム全員もそうだ―と認めることである。そのうえ、意思決定は、事実や分析に導かれるとはいえ、どんなに系統的に徹底的な調査をしたとしても、私が走り書きした黄色いレポート用紙から自動的に湧いてでるわけではない。意思決定の最終要素は、目に見えない判断というものだ
『ルービン回顧録』 〜第一章 P.19〜