情報伝達コストの低減に伴いマーケットの威力が向上
どの選択もそれぞれ複雑さを持つ。まちがったことを外部に委託すれば、サプライヤーに対する重要な戦略的優位性を失うことになるかもしれない。また、外部委託が少なすぎれば、それまでのみずからの能力に縛られて、早く動けないで、ライバルについていけなくなる。そして、企業内部にマーケットを持ち込んだときは、新たなインフラを整備し、従業員に新たなスキルを与え、リスクとコントロールのための新たな経営態度をもつことが必要になる。
しかしながら、これらのさまざまなマーケットは、人間を組織の中心に据えるもっとも有望な方法である。そして、マーケットを有効に機能させるために必要となる広範なコミュニケーションは、つねに向上し、その費用は下がりつづけているのだ。
『フューチャー・オブ・ワーク』 〜組織内のマーケット〜 P.156