日本人がアイデンティティを気にするのは奇異

日本人がアイデンティティを気にするのは、外国人から見ると奇異に感じる。アメリカ人がアイデンティティを考えるのは理解できる。世界の隅々から違った宗教を持って、いろんな人種が集まってアメリカという国を構成しているため、アイデンティティが混乱することがあるからだ。昔であればアメリカは人種の坩堝で、一旦、アメリカに来たのであれば出身国のアイデンティティを捨てるべきだという考え方が強かった。今は、自分のルーツを大事にすべきだという考えが主流になっている。いろんなアイデンティティがある中で、アメリカ人であることを強調するために他の国以上に国旗を頻繁に使用したり、国家を歌ったりして、ナショナリズムを高めようとする。
『政治と秋刀魚』 〜第四章 P.172、173〜