2008-09-28から1日間の記事一覧

日本人は外国から輸入し、付加価値を加え、日本的なものにする天才的な才能がある

日本ほど外国からあらゆることを吸収して独自な文化を維持している国は他にない。もちろん、その文化は絶えず変化して進化している。文化、アイデンティティは、時代によって変わっていく多様なものなのだ。・・・ 日本社会の美しさ、強さの一つに、一五〇〇…

日本人は日本の特異性を語るのが大好き

日本でアイデンティティ論が盛んなのは、主に三つの理由からだと思う。一つは、日本人論のように日本の特異性を論じるのが大好きな国民であるということだ。多くの日本人が思うほど日本はユニークな国ではない。政治制度にしても経済システムにしても、西欧…

日本人がアイデンティティを気にするのは奇異

日本人がアイデンティティを気にするのは、外国人から見ると奇異に感じる。アメリカ人がアイデンティティを考えるのは理解できる。世界の隅々から違った宗教を持って、いろんな人種が集まってアメリカという国を構成しているため、アイデンティティが混乱す…

非タテ社会においては、謙虚な態度は誤解されやすい

アメリカのような非タテ社会の場合、謙虚な態度は誤解されやすい。「私は一人では何もできませんが・・・」と前置きすれば、それだけで駄目になる。ヒエラルキーがはっきりしない社会構造では、相手を「社長」とか「部長」と呼ばないで、ミスターあるいはフ…

日本の政治は日本社会の変化についていけていない

九〇年代に入って、日本の政治システムは、他の国より後れるようになったのではなく、激変した日本社会に追いつかなくなっていた。私が「日本の政治は後れている」と発言したのは、日本の政治が日本の社会の変化に後れている、ついていけていないという意味…

国際結婚の便利さ

アメリカでも日本でも、同じ文化で育った夫婦の離婚率が高いことを思うと、夫婦喧嘩になったとき、「ヤッパリ文化が違うから」と文化を悪者にして、仲直りできるという便利さが国際結婚にはある。 『政治と秋刀魚』 〜第三章 P.134〜

違う国の人間の行動が意外であるとき、その行動を文化で説明するのは危険

これは笑い話だが、とても重要な教訓がここに潜んでいる。違う国の人間の行動が意外であるとき、その行動を文化で説明する危険性のことだ。「日本人はどうしてそういうことをするのか?」と聞かれて、「それは日本の文化だからだ」と言うのは説明にならない…

女性の頭脳流出は日本企業からの流出

最近、面白い現象が現れている。女性の頭脳流出は日本企業からの流出であって、必ずしも日本社会からの流出ではないことだ。日本の会社を辞め、アメリカに留学し、現地の会社に雇われた女性が、その外資系企業の仕事で日本に戻ってくるケースがたくさんある…

政治と秋刀魚