プロの書評には、物語のパターン認識、他の本の要素との関連づけなど「背景」がある

プロの書評には「背景」があるということです。本を読むたびに蓄積してきた知識や語彙や物語のパターン認識、個々の本が持っているさまざまな要素を他の本の要素と関連づけ、いわばほんの星座のようなものと作り上げる力、それがあるかないかが、書評と感想文の差を決定づける。今のわたしはそんな風に考えているのです。
『ニッポンの書評』 〜第10講 プロの書評と感想文の違い P.109〜