2005-12-07から1日間の記事一覧

構造なき組織の強力なリーダーは不可欠

構造なき組織を稼動させるには、行動的で強力なリーダーが絶対に不可欠だ。組織に構造がないからといって、リーダーまで不在というわけではない。それどころか非官僚的で非独裁的な本物のリーダーは、企業が構造上のあいまいさを活用するために絶対に必要に…

無定形かつ流動的な組織の問題点

新しいタイプの組織は形式的には構造をもっているが、本質的には構造がない。この組織はニーズの変化に対して柔軟かつ敏感な対応が可能で、しかも組織を効率的に稼動させるコストも非常に少なくてすむ。しかし、これは諸刃の剣である。つまり、明確に規定さ…

マネージャの役割の変化 権限と権威はもう与えられない

新しいタイプの構造なき組織では、新しいスキルをもった新しいマネジャーが必要だ。・・・、別の経営トップは、マネジャーに必要な絶対条件を三つ挙げて、「一に信望、二に信望、三に信望」と語っている。厳密な階級性と絶対的な権限を欠いた状況で、マネジ…

高度に自立的であることの限界

振り返ってみると、共有サービスセンター、顧客窓口の一本化、プロセスの標準化の登場は、「企業とは、高度に自立的なマネジャーが運営する組織」という伝統的な見方が凋落傾向にあることを示唆している。 『カスタマーエコノミー革命』 〜第6章 P.190〜

事業部制の限界

これら三つの現象―共有サービスセンター、顧客窓口の一本化、プロセスの標準化をつきつめて考えれば、企業を独立したSBUに分割しても、実りある成果が得られないことがわかる。・・・今日では、どんなに注意して二つの「独立」したビジネス・ユニットを立ち…

才能に恵まれない社員でも成果を発揮する仕組をつくる

規律を用いれば、才能に恵まれない社員でも、能力を強化することで優れた仕事をすることができる。となると企業は、必要不可欠な存在を自認する才能ある少数の社員に頼る必要性は低くなってくる。才能と能力に恵まれた人材は、依然として重要だ。だが、その…

仕事のやり方で頭を悩ませない

仕事の順序を正確に特定し、仕事を実行する責任者を任命することで、放っておけば混乱がはびこってしまう領域に規律と秩序を導入できる。こうすれば仕事は、反復しやすく、先が読みやすく、管理が容易になるだろう。社員は仕事のやり方に頭を悩ませる必要は…

プロセスは評価し改善するもの

すべてのプロセスは時間の推移、科学技術の進歩、顧客ニーズの変化などと足並みをそろえなければならないため、プロセスを評価し改善することは、マニングだけでなくすべてのプロセス・オーナーにとって永遠の課題である。 『カスタマーエコノミー革命』 〜…

理想的なプロセスエンタープライズ

「組織された」状態とは、プロセスが具体的かつ明確にデザインされており、パフォーマンスが偶然や幸運に左右されないことを指す。 「協力する」状態とは、プロセスにかかわる社員が全てが共通の目標をもち、社員同士が反目し合うのではなく、協力し合える環…

新興企業にとってのプロセスの価値

派手な新興企業は、プロセスにはあまり興味を示さない。プロセスをまだ必要としていないからだ。起業当初を独自性のある製品に膨大な需要があるため、それだけで十分商売となるというわけだ。 『カスタマーエコノミー革命』 〜第3章 P.79〜

プロセス

簡単に言えばプロセスとは、企業が顧客に提供する成果を創造する作業のことである。専門用語としては、厳密には次のように定義される。 「プロセスとは、関連する作業を組織的にグループ化したもので、まとまって作用し、顧客に価値を提供する」。 この定義…

リエンジニアリング

リエンジニアリングはビジネスの業績を向上させるために、古い考えに染まっていない人々の協力を得て、積極的に一度すべてをゼロにして再出発するアプローチである。使い古されたアイデア、今日的な意義のない方法、時代遅れのシステムなどを捨て、代わりに…

企業を拡張する

■企業を独立した存在と考えず、顧客に価値を提供するために複数の企業が集まり拡張したものの一部と考える ■製品/サービスではなく、プロセスを基準に自社を定義する ■自社が卓越した能力をもつプロセスを特定・強化する ■他社のほうが優れている業務はすべ…

社外の壁を取り払う

■企業のプロセスと顧客やサプライヤーのプロセスの関係を合理化する ■各社が得意分野を引き受けられるよう企業間で仕事を再配分する ■企業間でデータを共有し、協力する ■企業間の協力や情報の共有がもたらす強烈な企業文化の醸成に正面から取り組む。 『カ…

既存組織の体系を崩して経営に取り組む

■明確に定義されたビジネス・ユニットと自律的なマネジャーから脱皮する ■マネジャーに対して全社的なニーズを優先するよう指導する ■個人よりグループを強調する報酬体系をつくる ■形式的な組織に代わって、思慮深いリーダーを重視する 『カスタマーエコノ…

評価システムを再考する

■ビジネスモデルの主要な要素を対象にした評価項目と目標をつくり、活用する。 ■客観的でタイムリー、集計が容易でわかりやすい評価システムをデザインする。 ■規律ある評価システムをプロセスに組み込むことで、継続的な業績改善を社内の規範とする。 ■直感…

混乱を拝し、秩序を確立する

■熱血セールスマンや製品開発チャンピオンの活躍が目立つ企業は、組織が機能障害に陥っている証拠である。 ■プロセスのパワーを活用して社員の創造性を引き出す。 ■全社員が会社の目的を理解することは不可能だという事実を受け入れる。 『カスタマーエコノ…

何よりもプロセスを重視する

■顧客にすべての価値を提供するプロセスに始めから終わりまで集中する。 ■プロセスを中心に据えた方法と報酬体系を確立し、組織構造を構築し、プロセスに友好的な企業をつくる。 ■職能別組織からプロセス組織への表面的な変更を防ぐために、プロセス委員会を…

顧客が本当に欲しがっているものを提供する

■企業は製品/サービスではなく、ソリューションを提供すべき存在と考える。 ■企業が販売する製品/サービスを、顧客は本当にほしくて購入しているのかを吟味する。 ■一見したところ、企業と関係がなさそうな顧客の問題を広い視点から見直す。 『カスタマーエ…

顧客のためにビジネスをする

■顧客窓口は一本化する。 ■性質の異なる顧客には、異なった対応をする。 ■顧客のニーヅを予測し、あらかじめそれを用意しておく。 ■継続性のある顧客サービス/体験を提供する。 ■顧客に仕事を代行してもらう。 ■顧客価値を重視した測定方法を採用する。 『カ…

カスタマーエコノミー革命