悩みの最大の欠陥は集中能力、決断能力を奪うこと

悩みにつきものの最大の欠陥は、私たちの集中能力をうばってしまうことです。ひとたび悩みはじめると、気持ちが絶えず動揺して、決断能力が失われます。しかし、自分の目をむりやりに最悪の事態へと向けさせ、それに対する心の備えを固めれば、妄想はことごとく消え去り、問題解決のため全力を集中できるような立場に自分を置くことができるのです。
『道は開ける』 〜悩みを解決するための魔術的公式 P.45、46〜

悩みを解決するための3つのステップ

一、「起こりうる最悪の事態とは何か」と自問すること。
二、やむをえない場合には、最悪の事態を受け入れる覚悟をすること。
三、それから落ち着いて最悪状態を好転させるよう努力すること。
『道は開ける』 〜悩みを解決するための魔術的公式 P.53〜

事実を集めれば、大抵の場合、悩みは知識の光で蒸発してしまう

だれでも時間の許すかぎり、公平な客観的立場で事実を集めることに専念すれば、普通の場合、悩みなど知識の光によって蒸発してしまうだろう。
『道は開ける』 〜悩みの分析と解消法 P.73〜

悩みを分析し、解消する四つのステップ

第一問、私は何を悩んでいるか?
第二問、それに対して私は何ができるか?
第三問、私はどういうことを実行しようとしているか?
第四問、私はそれをいつから実行しようとしているか?
『道は開ける』 〜悩みの分析と解消法 P.81〜

過去の失敗は冷静に分析して、何かの足しにし、後は忘れ去る

私たちは百八十秒前の出来事にさかのぼることも、それに変更を加えることもできないくせに、多くの人々はそういうおろかな行為をしているのである。確かに百八十秒前の出来事にともなう結果の修正ならできるかもしれない。けれども、実際に起きてしまった出来事そのものに変更を加えることは不可能であろう。
過去を建設的なものにする方法は、天下広しといえども、ただ一つしかない。過去の失敗を冷静に分析して何かの足しにするーあとは忘れ去ることだ。『道は開ける』 〜オガクズを挽こうとするな P.155〜

感謝の念は後天的に「はぐくまれた」特性であり、子供に教えなければならない

感謝の念は後天的に「はぐくまれた」特性であることを思い出そう。だから、子供に感謝の念を植えつけるためには、感謝の念を持つように子供に教えなければならない
『道は開ける』 〜平和と幸福をもたらす精神状態を養う方法 P.208〜

結果がよければ浴びせられた非難など気にならない

私は私が知っている最良を、私がなしうる最善を実行している。それを最後までやりつづける決心だ。そして最後の結果が良ければ、私に浴びせられた非難などは問題ではない。もし最後の結果が良くなければ、十人の天使が私を弁護してくれたところで、何の役にもたちはしない。
不当な非難をこうむったときには、第二の鉄則を思い起こそう。
最善を尽くそう。そのあとは古傘をかざして、非難の雨が首筋から背中へ流れ落ちるのを防げばよい。
『道は開ける』 〜非難に傷つかないためには P.305〜

毎晩自己を反省し、自分の過失と徹底的に戦う

フランクリンは土曜の晩まで待たず、毎晩自己反省をして、十三の重大な過失を発見した。そのうちの三つを挙げると、時間の浪費、小事にこだわること、他人に難癖をつけたり反駁したりすること、だった。賢明なベンジャミン・フランクリンは、これらの欠点を取り除かない限り、あまり向上できないことに気がついた。そこで彼は、まず第一の欠点と一週間連日戦うことにして、この毎日の激しい戦いで、どちらが勝つか記録をつけた。第二週には、第二の欠点を取り上げて戦いを挑み、終了のゴングが鳴るまで戦いつづけたものだった。このようにしてフランクリンは、自分の欠点との戦いを毎週、二年間つづけたのである。
『道は開ける』 〜私の犯した愚かな行為 P.308〜

われわれの敵の意見は、われわれに関する限り、自分自身の意見よりも真実に近い

「われわれの敵の意見は、われわれに関する限り、自分自身の意見よりも真実に近い。」ラ・ロシュフコーは言っている。この言葉はたいていの場合に真実だと思う。にもかかわらず、だれかが私を批評し始めると、何を言いたいのか少しも検討がつかないうちから、早くも自動的に防御態勢をとってしまう。これには我ながら愛想がつきる。
『道は開ける』 〜私の犯した愚かな行為 P.310〜

決断に必要な事実があれば、決断を延期してはならない

問題に直面したとき、決断に必要な事実を握っているのだったら、即刻その場で解決すること。決断を延期してはならない。
『道は開ける』 〜疲労と悩みを予防する四つの習慣 P.342〜

避けようのない事態に対して愉快に服従する

私はサハラを去って十七年後の今日でもなお、アラビア人たちから学んだ「避けようのない事態に対して愉快に服従する」態度を保持している。この哲学は、百千の睡眠剤よりも私の神経を鎮静させるのに役立つのである。
猛烈な熱風が私たちの上に襲来したならば、そして、それを阻止できないならば、私たちも避けようのない事態を受け入れるべきだ。そのあとで活動を開始して、残ったものを寄せ集めるべきなのだ。
『道は開ける』 〜私はアラーの楽園で暮らした P.379〜