Grassroots Journalism

特殊指定と草の根メディア

他の業界については「構造改革」や「競争原理」を求める新聞が、自分の業界のことになると、以上のように非論理的な議論をすべての新聞でヒステリックに繰り返し、それと違う意見は無視し、地方議会まで動員して「特殊指定堅持」の決議を出させるのは異様と…

ニュース報道のあるべき姿

"エスタブリッシュメント"のメディア組織が、一般の人々の頭脳を結集したエネルギーと知恵を取り込むことができれば、伝統的なジャーナリズムの力(編集判断、事実確認、真相追及)は、より信頼されるニュース報道の新時代をもたらすことになるだろう。それが…

参加型の本執筆

・・・、私はこの本のイントロダクションと第一章の草稿を自分のブログに掲載した。読者には、事実関係の誤りを見つけたら、できれば電子メールで知らせてほしいとお願いした。合せて、私が重要なテーマを見逃していたら、あるいは、この本で絶対に扱うべき…

構造変化の過程で大事なこと

インターネットは、メディアとビジネスモデルについて、これまで当たり前だと考えてきたことを、あまりにも次々とひっくり返していく。この変化に振り落とされないようにするだけで精一杯だ。トップダウンの階層構造から、はるかに民主的で混沌とした構造へ…

主流メディアがブログを使わない理由

主要メディアをこれまで、なかなかブログを使おうとしなかった。巨大メディアに保守体質がしみついているせいだろう。だが他にも理由はある。古いタイプの編集者は、このジャンルに不信感を持っている。編集者たちがメディアの本質的な価値と考えるものを損…

ウォーターゲート事件と主流ジャーナリズム

私はジャーナリズムの使命を信じており、ジャーナリズムがこの変化を生き抜くことができるよう願っている。大手新聞などの主要ジャーナリズムが衰退すれば、本格的な調査報道は減っていくか、もしかしたらほぼ消滅してしまう恐れすらあるからだ。新たなウォ…

主流ジャーナリストのとるべきスタンス

読者の集団は、メディアのプロたちよりも多くのことを知っている。当たり前だ。彼らは大勢、そしてジャーナリストはしばしば、たった一人なのだから。私たちは彼らが持っている知識を理解し、いい意味でそれを利用していく必要がある。さもなくば、かつての…

主流メディアの限界

「メディアは物事を一面的にしかとらえない上に、世界を単純化しすぎている。そのため、競合するアイディアを提示してコンセンサスを探るという機能を、メディアが果たせていないのだ」。 『ブログ 世界を変える個人メディア』 〜第5章 P.181〜182〜

コミュニケーションツールの進化

かつては、訴えたいことがある人々の選択肢は限られていた。街角に立って叫ぶか、張り紙を出すか、ニュースレターを書くか、さもなくば編集者に投書するか。今では、訴求力があり、もしくは事実に裏づけられた主張ならば、新しいコミュニケーション・ツール…

第一報は会話の糸口

・・・、ジャーナリズムが会話形式になった時、第一報とは飽くまで会話の糸口かもしれない。それに続く会話の中で、私たちを互いに啓発していく。誤った情報を訂正することもできるし、新たな事実や文脈も付け加えることも可能だ。 『ブログ 世界を変える個…

ジャーナリズムのあるべき姿

ニュースの無秩序状態や情報統制といったシナリオに代えて、今のシステムの良質な部分は守りながら、未来の創発的で自己組織型のジャーナリズムを後押しするような、バランスの道を探っていきたい。 『ブログ 世界を変える個人メディア』 〜第1章 P.28〜

市民ジャーナリスト登場の背景

メディア企業は合併を繰り返し、情報とエンターテインメントの巨大コングロマリッと(複合企業)をつくり出す。あまりにも多くの場面で、本流のジャーナリズム、それに「公共的な役割」の部分が、その犠牲になり続けている。こういった事態が重なり合い、ジャ…