2009-01-01から1年間の記事一覧

事業を始める時は最終形、こうあるべきという高い目標を定め、それに向けて行動する、到達できるかどうかは二の次

事業を始めるときには、ぼくはいつも最終形を考えるようにしている。こうあるべきという目標を定め、それに向かって行動することが大事。誤解を恐れずに言えば、到達できるかどうかはあまり問題ではないのだ。 『一勝九敗』 〜挑戦と試行錯誤 P.87〜

失敗に学ぶことと、リカバリーのスピード、これが何より大切

このように、九八年の原宿店オープンに漕ぎつける前は失敗の連続だった。いずれにせよ、新しい事業は、そもそも失敗することが多いのである。やってみないと分からないことが多いからだ。事業計画をきちっと作っても、ほとんどそのとおりに進まないことのほ…

直接お客様に不満を聞き、「現場を知る」

九五年十月には全国紙や週刊誌に「ユニクロの悪口言って一〇〇万円」という広告を出した。へたにコンサルタントなどに聞くより、直接お客様に不満を聞いたほうが早いと考え、やってみた。集まった「悪口」は一万通弱。ほとんどが品質へのクレームだった。・…

一勝九敗

明日人生が終わるかもしれないから、自分がやるべきことをする

その頃、三五〜三六のとき、昔のバンドの先輩、日本航空の後輩など、同世代の友人が何人か続けて亡くなったんです。事故だったり、病気だったり。明日、人生が終わる、というのがありえるんだな、ということがこの頃にだんだんわかってきて。自分が何かやら…

常識に照らしあわせて、こうあるべきだということを勇気を持ってやる抜けるかどうか

社長になっても、やっていることは変わりないです。仕事は連続しているんです。そもそも仕事って常識ですから。常識で考えてみたとき、こうやるべきだと思ったことを、勇気を持ってやり抜けるかどうかの話なんです。奇抜なことが必要であったりしない。すご…

将来どういう関係になりたいかということを会社ではなく自分に主軸をおき相手に伝える

何をしたのかというと、原点に戻ったんです。会社が何をできるか、ではなくて、自分が何をできるか、ということに立ち返った。仕事は会社から与えられるんじゃなくて、自分が作るんだ、ということですね。それを相手に伝えていく。一方で、できることとでき…

戦略なんて目標を達成するための手段を高級化した言葉に過ぎない

戦略とか、アクションプラントか、難しい言葉がよく使われますが、こちらは目標を達成するための手段を高級化した言葉に過ぎません。たいてい大きな目標はシンプルなんです。売り上げを上げる、利益を上げる。でも、目標を達成するための戦略は、いくつかの…

外資の人間が「本社」なんて言っているうちは逃げ腰でベクトルが最大の力になっていない

特に外資の場合は、ついつい「本社はどうなんですか」と社員が聞いてきたりするわけです。僕は冗談で、「本社ってオレのことか?」と聞き返すんですけどね(笑)。実は「本社」なんて言っているうちは、ベクトルは最大の力になっていないんですよ。「我々は…

なんら新規性がない考え方で、どのくらい徹底的にやるかかが実は勝負を決め、それこそが経営力

セオリーなんて、実は誰でも知っているんです。経営戦略だって、頑張れば作れる。みんなプレゼンテーションにふれる機会がありますよね。でも、どの言葉も陳腐化された言葉でしょう。初めて聞く言葉なんて、ほとんどないでしょう。問題はどの軸で、どのくら…

「流れ」が抗えないような強さを持ち、そこに乗ることに嫌な感じがしなければゴー

転職を決断できたのは結局、勢いだったんじゃないかと思う。人生って、ほんの何回かですが、偶然も重なって流れがどんどんやってきて、その流れが抗せないような圧倒的な力になってくることがあるんです。どっちがいいかって頭で考えても、誰にもわからない…

外資系トップの仕事力II―経営プロフェッショナルはいかに自分を高め

コピーは文明間の橋渡しをし、情報文明の基盤となる

コピーは文明間の橋渡しをする。ギリシア・ローマの文明が西洋近代文明につながったのも、中国文明が日本に伝わったのも、コピーのおかげである。旧来の文明どうしをつなぐ働きをしてきたものが、人類の情報文明ではないだろうか。そして、その情報文明の基…

明治から導入された独創主義に毒され、連歌の文化を先端的な技術分野に活かせなかった

わたしたちが自問自答しなければならないことは、日本人は連歌を文化の遺伝子として持ちながら、その方法を先端的な技術分野に引用する点で、先駆的な役割を果たせなかったことである。その最大の理由は、再創主義という古くからある創作の手法を忘れて、明…

俳諧の「付け」という発想技術は、産業において外国のものを日本にうまく取り入れることに通じている

「付け」はおそらく世界に類をみないような豊かな発想技術である。思えば日本が外国のものを取り入れて日本化する方法も、「付け」の発想である。外国の事物の付心、付所を見極めて、それを和風に「転じ」てきたのである。俳諧で熟成された「付け」という修…

諭吉は著作権を文化の問題ではなく、経済の問題ととらえていた

諭吉のいう「コピライト」は、「著者のロマンチックな個性の表れ」としての作品を保護せよといっているのではい。作品の出版権を著者に与えて、類版を防ぎ、専売の利益を著者に与えるべきだと唱えているのだ。そして、諭吉は、これを「経済の定則」だという…

GPLの特徴は、コピー・改変・頒布の自由に加えて、ライセンス自体が伝播性をもっていること

OSS

GPLの特徴は、コピー・改変・頒布の自由に加えて、ライセンス自体が伝播性をもっていることである。GPLのもとに公開されたソフトウェアを利用して作られたものもまた、GPLでライセンスすることが義務付けられている。これを、ライセンスの伝播性といい、これ…

情報の排他的所有というパラダイムから決別し、デジタルの力は人類の豊かさにつなげる方法を模索すべき

デジタル技術によって、人類は有史以来、もっとも強力なコピー力を手に入れた。デジタルのコピー力は、情報の独占による近代的な布告の方法をなし崩し的にする。 デジタルコピーの力によって、情報の排他的な所有という近代のパラダイムは終焉を迎えるだろう…

著作権を動かしてきたものは、メディアテクノロジーの進歩とそれにまつわるお金

著作権史の本では、独占的な書籍業者による裁判や天才作家による闘争が、著作権を発生させ変容させてきた原動力であるという説明がされている。しかし、視点を変えるならば、著作権を動かしてきたものは、メディアテクノロジーの進歩とそれにまつわるお金で…

著者は印刷出版システムを構成する要素の一部分に過ぎない

このように、著者の産みの親は、印刷出版システムである。著者を「主体を持った個」という近代文学的な視点にとらわれすぎると、多くのことを見失うであろう。著者は、出版社や印刷業者、流通業者、書籍販売業、読者、メディアテクノロジー、流通システムと…

プログラムのコードが、著作権などのルールの枠を超え、社会のコード(規定)になってしまう

コピー防止技術は、法で認められた以上の規制を利用者に対してかけてしまうという面もある。サイバー法の第一人者のローレンス・レッシグが指摘しているように、プログラムのコードが社会のコード(規定)になってしまうのである。たとえば、DVDのコピー防止…

著作権の種類

「著作人格権」とは、著作者の人格的な利益を守るもので、「公表権」「氏名表示権」「同一性保持権」からなる。「公表権」とは、著作物を公表するか否か、その時期などを決定する権利であり、「氏名表示権」とは、著作物の公表をするさいに使命を表示するか…

日本文化の模倣と創造―オリジナリティとは何か

イノベーション資産の範囲の経済性のメリットが大きい場合、ユーザーによるイノベーションが効果が高い

本質的には、メーカー側の製品開発における規模の経済性よりも、個々のユーザーの集合体によって保有されるイノベーション資産の範囲の広さから生じるメリットのほうが大きい場合、ユーザーはより低コストでイノベーションを起こせることに気づくことになる…

イノベーションを無料公開してもある条件の下では個人的利益は減らずに、むしろ増える

プライベート/コレクティヴ・モデルは、ある共通条件のもとであれば、独自のイノベーションを無料公開しても、イノベーターの個人的利益を減らさず、むしろ増やす可能性があることを提唱する。・・・ プライベート/コレクティヴ・モデルは、公共財への貢献…

イノベーターはあるプロジェクトのために自らが開発した知識その他資産に対する支配権を放棄し、イノベーションを公共財とするという前提

コレクティブ・アクション・モデルでは、イノベーターはあるプロジェクトのために自らが開発した知識その他資産に対する支配権を放棄し、イノベーションを公共財とすることが義務付けられるという前提を置く。この義務の存在によって、コレクティブ・アクシ…

イノベーションというものは、儲けを期待する私的な投資家に支えられるものだという仮説

「プライベート・インベストメント・モデル」は、イノベーションというものは、儲けを期待する私的な投資家に支えられるものだという仮説に立脚している。イノベーションへの私的投資を後押しするために、社会は特許、著作権、営業秘密などに関する法令を通…

リード・ユーザーが経験しているニーズは、後になってから市場にいる多くのユーザーが経験する

リード・ユーザは重要な市場動向の最先端に位置している。したがって現在リード・ユーザーが経験しているニーズは、後になってから市場にいる多くのユーザーが経験することになる。 自分のニーズに対する解決策を獲得することによる比較的高い効用を得ること…

民主化するイノベーションの時代

ヒトデによる侵略に対抗する具体的な戦略

・イデオロギーを変える 「どうせ人生に望みはないから、テロリストにでもなろう」というイデオロギーを「希望はある。自分の人生を良いものにできる」というイデオロギーに変えた(ケニアのジャミィ・ボラ) ・権限を中央に集めさせる(牛型アプローチ) い…